【ミラン番記者】本田圭佑は「止め」を刺された…。デルビーのスソの大活躍は致命的だ

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年11月25日

いまやスソはミランの攻撃の欠かせない中心だ。

スソに惚れ込んだモンテッラは信頼を与えて使い続け、ついにはブレイクに導いた。(C)Getty Images

画像を見る

 突如としてミランのエースに伸し上がったスソとは、一体何者なのか? 昨シーズンまではベンチに座る時間が大半だったため、イタリアでもそこまで知られた存在ではなかった。
 
 地元カディスの下部組織で育ち、レアル・マドリーやバルセロナからもオファーを受けたが、2010年に16歳でリバプールと契約。決定打となったのが、その才能に惚れ込んだ同じスペイン人のラファエル・ベニテス(現ニューカッスル監督)の熱心な勧誘だった。
 
 しかし、リバプールに来た時にそのベニテスがちょうど退団し、トップチームにはなかなか定着できず。アルメリアへのローン移籍を経て、2015年1月にアドリアーノ・ガッリアーニ副会長がミランに連れてきた。それから今年1月までの1年間でプレーしたのは8試合、うち4試合が途中出場でゴールは0だった。
 
 しかし、1月にジェノアにレンタルされると状況は一変。19試合で6ゴール・2アシストと見事な成績を残し、今夏には自信と経験を身に付けてミランに戻ってきた。
 
 年齢はデルビーの直前に23歳になったばかりと若く、2012年にはスペインU-19代表の一員として、U-19ヨーロッパ選手権で優勝を経験。当時の指揮官が現スペイン代表監督のジュレン・ロペテギで、最近の大活躍によりいよいよA代表入りも現実味を帯びているという。
 
 本田にとってスソは、あまりにも手強い相手だ。ミランがここ5試合で挙げた6ゴールのうち、スソが5つに絡んでいる(3ゴール・2アシスト)という事実だけでも、それがよく分かるだろう。このスペイン人アタッカーはいまや、ミランの攻撃の欠かせない中心なのだ。
 
 デルビーを含めたここ最近のスソの抜きん出た活躍ぶり――。それはまさに本田にとっての致命打だ。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
【関連記事】
スソがミラノ・ダービーでもたらした「衝撃」。本田の立場はますます…
成立間際のミラン経営権売却について渦巻く疑惑と憶測……全てはベルルスコーニの陰謀?
「レギュラーを奪い返す自信がある」長友の“ポジティブな雑草魂”は三十路でも微塵も衰えていない
「速い攻撃を志向? それは精度の悪い攻撃ということか?」名物スペイン人記者が、ハリルジャパンを解析
【日本代表】サウジアラビア戦を彩った“美女サポーター”たちを一挙に紹介!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ