本田はプレーこそ今ひとつだが、戦う気持ちや意欲まで失っているわけではない。
最終予選でラボみたいなことをするなと思うかもしれないが、選手間で攻撃のやり方の方向性さえ統一できていれば、むしろ試合でこそ試すべきだ。スカウティングにない攻撃であれば相手も混乱するだろうし、それができて勝てればさらに自信がつき、チームの武器になる。どのみち今のままではワールドカップでグループリーグを突破するのはもちろん、最終予選突破すら危い。
オマーン戦後、ハリルホジッチ監督が「試合のリズムが足りないと確認できた」と本田へ厳しい評価を下した。それはミスが多く、精彩を欠いたプレーそのものへの評価もあるが、そうした動きへの牽制もあったのかもしれない。
しかし、本田はプレーこそ今ひとつだが戦う気持ちやチームを強くするための意欲まで失っているわけではない。調子が上がっていないのは本人がいちばん良くわかっているだろうし、チームのためにダメなりに今できることをやってくれるはずだ。また、チームに本田を脅かすような圧倒的な選手が出てきたわけでもない。
選手には良い時もあるし、調子が悪い時もある。日本代表は調子の良い選手を使うのが当前だと言われるが、調子が良いからと選手をコロコロ入れ替えているといつまで経ってもチームのベースが築けないし、熟成もしない。ある程度主力を固めて戦い、調子が悪い時は調子が良い選手と途中交代させて上手く補っていく。復調を信じて本田を起用し続けていけば、必ずどこかで恩返ししてくれるはずだ。
サウジアラビア戦は重要な試合なだけに本田を起用して勝てば、そのまま勢いに乗っていける。チームが壁を超えて本当のチームになるためにも、そのミッションを果たすべきだろう。
文:佐藤 俊(スポーツライター)
オマーン戦後、ハリルホジッチ監督が「試合のリズムが足りないと確認できた」と本田へ厳しい評価を下した。それはミスが多く、精彩を欠いたプレーそのものへの評価もあるが、そうした動きへの牽制もあったのかもしれない。
しかし、本田はプレーこそ今ひとつだが戦う気持ちやチームを強くするための意欲まで失っているわけではない。調子が上がっていないのは本人がいちばん良くわかっているだろうし、チームのためにダメなりに今できることをやってくれるはずだ。また、チームに本田を脅かすような圧倒的な選手が出てきたわけでもない。
選手には良い時もあるし、調子が悪い時もある。日本代表は調子の良い選手を使うのが当前だと言われるが、調子が良いからと選手をコロコロ入れ替えているといつまで経ってもチームのベースが築けないし、熟成もしない。ある程度主力を固めて戦い、調子が悪い時は調子が良い選手と途中交代させて上手く補っていく。復調を信じて本田を起用し続けていけば、必ずどこかで恩返ししてくれるはずだ。
サウジアラビア戦は重要な試合なだけに本田を起用して勝てば、そのまま勢いに乗っていける。チームが壁を超えて本当のチームになるためにも、そのミッションを果たすべきだろう。
文:佐藤 俊(スポーツライター)