【ミラン番記者】本田圭佑がラストチャンスで戦犯に…。今回ばかりは「完全にアウト」だ

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年10月28日

冬の移籍が濃厚と言われるが、魅力的なオファーは届くのか。

モンテッラ監督(左)はジェノア戦でこれまで控えだった本田とポーリ(右)を右サイドに並べる。しかし、この采配が大失敗した。写真:Alberto LINGRIA

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 こうした状況からイタリアではますます、「本田は1月のミラン退団が濃厚」との声が増えている。多くのメディアがそう予想しているのだ。以前はプレミアリーグとMLSへの移籍が取沙汰されていたが、現在盛り上がっているのは中国行き。中国メディアは上海上港と江蘇蘇寧が興味を示し、すでに本人サイドに接触しているのではと伝えている。
 
 しかし、私はとくに何かが起こらない限り、本田は少なくとも今シーズン中はこのままミランに残って、ゆっくりと次の落ち着き先を探すのではないかと思っている。
 
 2017年6月30日でミランとの契約が切れる本田は、「契約満了まで半年を切った選手は、現所属クラブの許可なく他クラブと移籍交渉ができる」というルール上、来年1月になればミランにお伺いを立てずとも、新たなクラブと契約交渉ができる。だからオファーが届けば、この冬から検討はするかもしれない。
 
 それでも私は、この冬は残留し、夏に退団するのではないかと見ている。もちろん、冬に魅力的な正式オファーが届けば話は別だが、現時点でそういった話は伝わってきていない。
 
 現時点では、本田がこの苦境から脱出できる突破口は皆無に見える。3年間も欧州カップ戦から遠ざかっているミランにとって、10節を終えて4位に付ける今シーズンは、チャンピオンズ・リーグ(3位以内)に返り咲くための久々の大チャンス。何よりも結果が求められるモンテッラには、出来が悪い選手を粘り強く起用し、調子が上がるのを待つ時間などないのだ。
 
 イタリアには「その日の花を摘め」という諺がある。「いま使えるものを、使っていけ」という意味だ。本田の蕾が開くのを待ってはいられない。これまでミランで何度も危うい状況から復活してきた本田だが、今回ばかりは「完全にアウト」だ。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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