「信頼関係はできています。シャルケには7年もいますからね」
──塙さんを知ったきっかけは?
「『1回だけ診てほしい』とお願いして、訪ねたんですよ、こっそりと鹿島に。たしか、『JISS』でリハビリをしていた時期でしたね。で、膝の具合を少し診てもらったら、フィーリングが合って。『あっ、この人なら任せられるな』と」
──鹿島でのリハビリを、シャルケ側はよく承諾しましたね。
「反対はしないですよ。これだけ長いことチームから離れていたら。シャルケでリハビリして復帰できなかった経緯があるから、かえって協力的でした。『ちょっと環境を変えてやりたい。日本に帰りたい』と頼んだ時も、『お前が一番早く復帰できる道を選んでくれ』という感じだったので。信頼関係はできています。シャルケには7年もいますからね」
──5月には代表合宿に参加しました。久しぶりに会う仲間もいて、リフレッシュできたのでは?
「はい。リハビリする環境が変わって、そこで自転車(エアロバイク)を漕げるようになった。それまで膝が痛くて足に筋力を付けられなかったけど、代表合宿で良いトレーニングができたおかげで一段階上がったという手応えを掴めました」
──膝の調子が良くなったのは、ここ最近なんですね。
「そう、この短期間に良くなりました。もちろん、それまでの時間も決して無駄ではなかったですけどね」
──やはり、「ベース作り」が一番苦しい?
「そうですね、そこが一番苦労します。名の付くトレーナーやドクターに何人も診てもらいましたけど、最初は希望が見えなかった。『ここに筋力を付けろ』と言われても、『そこは痛くて付けられない』と思って、ずっと。そんな状態でも、上手くやってくれたのが(日本代表トレーナーの)前田(弘)さんと塙さん。『JISS』の皆さんにはもちろん、ふたりには特に感謝しています」
──ドクター、トレーナーとの相性もあるわけですね。
「正解は分かりません。だって、みんな違うこと言いますから(笑)。ひとつ確かなのは、自分の怪我が如何に重傷で、大変な手術をした、ということです」
──フィーリングが合う塙さんとの出会いはやはり大きかったですね。
「塙さんとは本当にフィーリングが合いますからね。自分と同い年だから言いやすいし。『ああしたい、こうしたい』ってストレートに伝えられて、だいぶ助かった」
(パート2に続く)
―――――――――――◆―――――――――◆――――――――――――
プロフィール
うちだ・あつと/1988年3月27日生まれ、静岡県出身。176㌢・62㌔。函南SSS-函南中-清水東高-鹿島-シャルケ(GER)。ブンデスリーガ1部通算104試合・1得点。J1通算124試合・3得点。日本代表通算72試合・2得点。10・14年ワールドカップ出場。08・09年Jリーグベストイレブン。06年のデビュー以来、あらゆる指揮官に重用される右SB。鹿島でリーグ3連覇を経験し、10年夏からシャルケへ。15年6月に右膝の膝蓋腱を手術して戦線離脱中だが、チャンピオンズ・リーグの出場数はここまで日本人最多。早期の復帰が待たれる。
取材:白鳥和洋・広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
「『1回だけ診てほしい』とお願いして、訪ねたんですよ、こっそりと鹿島に。たしか、『JISS』でリハビリをしていた時期でしたね。で、膝の具合を少し診てもらったら、フィーリングが合って。『あっ、この人なら任せられるな』と」
──鹿島でのリハビリを、シャルケ側はよく承諾しましたね。
「反対はしないですよ。これだけ長いことチームから離れていたら。シャルケでリハビリして復帰できなかった経緯があるから、かえって協力的でした。『ちょっと環境を変えてやりたい。日本に帰りたい』と頼んだ時も、『お前が一番早く復帰できる道を選んでくれ』という感じだったので。信頼関係はできています。シャルケには7年もいますからね」
──5月には代表合宿に参加しました。久しぶりに会う仲間もいて、リフレッシュできたのでは?
「はい。リハビリする環境が変わって、そこで自転車(エアロバイク)を漕げるようになった。それまで膝が痛くて足に筋力を付けられなかったけど、代表合宿で良いトレーニングができたおかげで一段階上がったという手応えを掴めました」
──膝の調子が良くなったのは、ここ最近なんですね。
「そう、この短期間に良くなりました。もちろん、それまでの時間も決して無駄ではなかったですけどね」
──やはり、「ベース作り」が一番苦しい?
「そうですね、そこが一番苦労します。名の付くトレーナーやドクターに何人も診てもらいましたけど、最初は希望が見えなかった。『ここに筋力を付けろ』と言われても、『そこは痛くて付けられない』と思って、ずっと。そんな状態でも、上手くやってくれたのが(日本代表トレーナーの)前田(弘)さんと塙さん。『JISS』の皆さんにはもちろん、ふたりには特に感謝しています」
──ドクター、トレーナーとの相性もあるわけですね。
「正解は分かりません。だって、みんな違うこと言いますから(笑)。ひとつ確かなのは、自分の怪我が如何に重傷で、大変な手術をした、ということです」
──フィーリングが合う塙さんとの出会いはやはり大きかったですね。
「塙さんとは本当にフィーリングが合いますからね。自分と同い年だから言いやすいし。『ああしたい、こうしたい』ってストレートに伝えられて、だいぶ助かった」
(パート2に続く)
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プロフィール
うちだ・あつと/1988年3月27日生まれ、静岡県出身。176㌢・62㌔。函南SSS-函南中-清水東高-鹿島-シャルケ(GER)。ブンデスリーガ1部通算104試合・1得点。J1通算124試合・3得点。日本代表通算72試合・2得点。10・14年ワールドカップ出場。08・09年Jリーグベストイレブン。06年のデビュー以来、あらゆる指揮官に重用される右SB。鹿島でリーグ3連覇を経験し、10年夏からシャルケへ。15年6月に右膝の膝蓋腱を手術して戦線離脱中だが、チャンピオンズ・リーグの出場数はここまで日本人最多。早期の復帰が待たれる。
取材:白鳥和洋・広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)