【ミラン番記者】本田圭佑のサポーター批判にミラニスタは「無視」と「怒り」の両極端

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年10月13日

次にサン・シーロに足を踏み入れる時、ミラニスタの執念深さを実感するはずだ。

最近のサン・シーロはもはやブーイングが名物に。その最大の理由は間違いなくチームの成績不振だ。(C)Getty Images

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 ミラニスタは、チャンピオンズ・リーグ優勝7回を誇る名門らしからぬ酷い試合を見ることにも、強化部門が有効な補強をしないことにも、ヨーロッパ・カップ戦出場を逃して続けている(すでに3年連続で遠ざかる)ことにも、本当にウンザリしている。サン・シーロにブーイングがこだますのは、何よりもそれゆえだ。
 
 そんな中で一介の控え選手から“ブーイングに対するブーイング”を受けたのだ。サポーターにとっては腹立たしい限りだろう。
 
 デジタル時代が加速する現代では、どこかでもらした言葉が一瞬のうちに世界中に広まってしまう。
 
 だからサッスオーロ戦後の本田の発言も、日本メディアの前で語ったにもかかわらず、すぐに『RAI』(イタリア国営放送)のニュースサイトで取り上げられ、その後は新聞やミラン系サイトがそれをシェアし、そこから『ツイッター』や『フェイスブック』などのSNSを通じてさらに拡散された。
 
 インターネットなど見ないという数少ない人々にも、翌日には新聞や口コミを通して知れ渡った。
 
 イタリアのサポーターは自分たちの振る舞いを非難されるのを激しく嫌うし、かなり執念深い。そのことをたぶん、本田は分かっていない。次にサン・シーロに足を踏み入れる時、彼は初めてそれを実感するはずだ。
 
 8節のキエーボ戦(10月16日)はアウェーだが、9節のユベントス戦(10月23日)はホーム。その時のミラニスタの反応に注目しよう。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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