【ミラン番記者】本田圭佑のサポーター批判にミラニスタは「無視」と「怒り」の両極端

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年10月13日

後からどんなにフォローしても、最初に発した内容のインパクトが強い。

このガッリアーニ副会長も含めてミランは、今回の本田発言に関して、とくに対処していない。クラブ株式譲渡が完了間近で、それどころではないというのが本音か。(C)Getty Images

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 あれからちょうど1年――。10月2日のサッスオーロ戦後のミックスゾーンで、再び日本人記者の前で思い切った発言に出た。どうやら10月の爆弾発言は、本田にとっての恒例行事になりつつあるようだ。
 
 今回の標的はサポーター。「ブーイングが多すぎる」、「チームや選手への愛がない」と本田は彼らを非難し、最後にはイタリアのサッカー文化にまで言及したのだ。
 
 前回とは異なり、ミランはこの発言に対するコメントを控えている。理由は2つある。1つ目は、中国資本へのクラブ株式譲渡の最終段階という非常にデリケートな時期だから。できるだけ波風は立てたくないのだ。
 
 2つ目は、本田の契約が来年6月で満了を迎え、しかも契約延長する可能性が極小だから。すでに退団が確定的な控え選手の苦言など、さほど重要ではないというわけだ。
 
 代表戦のために戻った日本で、「結果が全てだし、俺へのブーイングは分かる。試合が終わって負けていれば、ブーイングは当然。ただ、試合中は(選手を)委縮させないでほしい。ミラニスタに対しては感謝しているし、愛すべき存在。そこは誤解してほしくない」と発言の真意を説明し直したことも、クラブ首脳陣の気持ちを和らげることに役立ったかもしれない。
 
 しかし、後からどんなにフォローしても、やはりこうした発言は最初に発した内容のインパクトが強い。今回はサポーターが唯一の標的だっただけに、ミラニスタの心象は最悪だ。
 
 ただそれでも、過激な発言のわりには、その反響はそれほど大きくはなかった。本田に対する抗議デモが起こったわけでもない。発言は不快ではあるが、正直に言って多くのミラニスタは「どうでもいい」と思っている。すでに本田には無感心なのだ。もしかしたらこれは、激怒されるよりも、嘆くべきことかもしれない…。
 
 もちろんだからといって、まるでスルーされたわけではない。ネット上における彼を非難する声はかなり無慈悲だ。そのいくつかの例を挙げてみよう。
 
「こいつはイタリア人には何にも喋らないくせに、日本人の前だと急に大口を叩くようになるのか? 一体いつになったらミランから出ていってくれるんだ!」
 
「試合に出てないくせに!」
 
「家に帰れ!」
 
「そんなに日本がいいなら、日本にいればいいじゃないか」
 
「サポーターに拍手を強要するのは、下手くそな選手の証拠」
 
「ミランの選手は拍手したくなるようなプレーをしないじゃねえか!」
 
 一部では発言に共感するコメントも見られるが、それも昨年に比べるとごくごく少数だ。
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