【現地発】イブラヒモビッチはユナイテッドに何をもたらすか!?

カテゴリ:メガクラブ

サム・ウォレス

2016年08月07日

有望な若手を導き、成長を促す触媒として機能したレジェンド。

今オフに加入したバイリーと。“頼れる兄貴”として、有望な若手を高みに導くことが期待される。 (C) Getty Images

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 イブラヒモビッチを、かつてのエリック・カントナに重ね合わせる向きもある。92年にオールド・トラフォード(ユナイテッドの本拠地)に降臨した、あの“キング”に、だ。確かに、チーム状況は当時と似ている部分があり、イブラヒモビッチもカントナを彷彿とさせるところがある。
 
 カントナが来るまでのユナイテッドは、暗黒時代を過ごしていた。リーグ優勝からは25年も遠ざかり、ファーガソンが就任して6年目のチームには確固たるアイデンティティーがなかった。
 
 それでも、アカデミー出身の若きタレントたちが台頭し始め、可能性を感じさせていた。ライアン・ギグス、デイビッド・ベッカム、ポール・スコールズ、ガリーとフィルのネビル兄弟、ニッキー・バットらの「華の92年組」だ。
 
 必要だったのは、彼らを導くリーダー、成長を促す触媒。そこでファーガソンが目を付けたのが、圧倒的なパフォーマンスでリーズ・ユナイテッドを91-92シーズンの優勝に導いた、当時26歳のカントナだった。
 
 やがてユナイテッドのサポーターから「キング」と崇められるフランス人は、ピッチ内外でその強烈なパーソナリティーを発揮し、ファーガソンの期待に応えてみせた。カントナ97年の引退までにリーグ優勝4回、FAカップ優勝2回をもたらし、「黄金時代」の礎となったのである。
 
 この“カントナ前夜”の状況に、現状は類似している。ファーガソンの退任から3年間リーグ優勝はなく、7位、4位、5位とタイトル争いにさえ絡めずにいる。
 
 それでも、昨夏の移籍マーケットではアントニー・マルシアル、メンフィス・デパイと若手有望株を獲得し、マーカス・ラッシュフォード、キャメロン・ボースウィック=ジャクソン、ティモシー・フォス=メンサーといった俊英が、ファン・ハールの抜擢もあってアカデミーから台頭してきている。
 
 必要なのは、彼らを導き、成長を促す触媒――。
 
 34歳のイブラヒモビッチは、当時のカントナに比べると幾分歳を取り過ぎているとはいえ、それでも昨シーズンのパリSGで38ゴールを叩き出した実力は、全く錆び付いていない。それどころか、リーグ戦での38ゴールは自身のキャリアで最多だ。
 
 イブラヒモビッチにインスパイアされたラッシュフォードやマルシアルが覚醒し、オールド・トラフォードに再び栄光を取り戻す。それが理想のシナリオだ。
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