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【日本代表】ドルトムントで苦しむ香川が、日本代表で躍動できた理由。キーポイントは、本田や岡崎らとの「流動性」にあり

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2016年03月30日

背番号10を活かした流動性。されど同時に無視できないリスクも。

香川を活かす"流動性"はメリットだけでなく、カウンターを食らう要因にもなった。ボランチとSBのポジショニングを中心に修正すべき点はある。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 CFは中央に留まって、相手CBと勝負をしろとハリルホジッチに口うるさく指示されたが、「以前ほど強くは言われていない」と岡崎は語る。岡崎としては、屈強な相手DFと止まった状態で勝負するのは、いかにも分が悪い。サイドに流れたり、隙間に下りたりと、ボールを受ける動きを繰り返した。
 
 そうやって岡崎が最前線のスペースを空けてくれれば、香川も飛び出しやすく、今回のように得点にも絡める。
 
 付け加えるなら、58分にボランチに投入された原口も、ボールを運ぶドリブル、フリーランニングで積極的な動き出しを見せた。すると、香川はそれに合わせてスッと原口から離れるように動き、フリーになれる。
 
 香川は味方との関係でスペースを見つけるのが非常に上手い選手だ。本田、岡崎、原口らの動き出しが、香川のスペース認知を刺激し、互いに良さを発揮した。

 もちろん、この流動性はメリットだけでなく、カウンターを食らう要因にもなったので、ボランチとSBのポジショニングを中心に修正すべき点はある。守備の個人戦術でも、うかつなスライディングをかわされる場面が目立ち、明らかに相手を舐めていた。

 しかし、だからといってポジショニングの流動性を消せば、香川の良さは活かされない。岡崎と同様に、止まって勝負できるタイプではない。

 トップ下の香川を中心に、いかに周囲が動きを作り、いかに周囲がリスクの火消しを行なうか。そして、それを時間帯により、どのように使い分けるか。このあたりが最終予選のポイントになるだろう。
 
文:清水英斗(サッカーライター)
 
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