「五輪で№1の右SBと言われたい」5年ぶりの大舞台を見据え、変わらぬスタンスで邁進。楽しむ気持ちも忘れずに【パリの灯は見えたか|vol.5 半田陸】
カテゴリ:連載・コラム
2023年11月29日
「全員を完全に抑えたいですね」
青と黒の縦縞のユニホームに袖を通した半田に与えられた背番号は3。クラブからの期待がうかがえるなか、開幕から右SBのレギュラーとして安定したプレーを見せる。山形で培ったものを発揮し、3月には初めてA代表に選出された。
デビューは果たせなかったものの、海外でプレーする先輩たちから新たな刺激を受ける場になった。「強度が高いし、選手個々を見ても自分の武器をしっかり示さないと生き残れない」と感じ、とりわけ遠藤航(リバプール)と三笘薫(ブライトン)のプレーには驚かされたという。
「航君は寄せるスピードが違った。Jリーグだと、止まったり、距離を取る人も多いけど、しっかりアプローチして、なおかつボールを奪い切れる。薫君はマッチアップした時に、目を切ったタイミングで動き出してくる。本当にディフェンダーからすれば嫌なプレーだった」
世界で戦う基準を知り、もっと上手くなりたいという感情が湧いてくる。G大阪でもポジションをがっちり掴み、A代表のピッチに立つべく、今まで以上に努力を重ねた。しかし――。
サッカーの神様は簡単に微笑んでくれない。7月14日の練習中に左腓骨骨幹部を骨折。人生で初めて大きな怪我をし、長期間ボールを蹴れないのも初めてだった。
だが、半田は気持ちをすぐに切り替える。「ひと晩、ふた晩と寝れば大丈夫。性格的にも落ち込んだり、ネガティブになるタイプではない」。心を整え、復帰のためにできることを模索。「戻った時に身体がちゃんと動かせるようにしたいし、今以上に強くなりたい」という一心でリハビリに励んだ。
そして、迎えた10月28日。J1第34節のC大阪戦(0-1)で復帰。開始早々に失点に絡んだが、溌剌としたプレーを披露する。その後もピッチに立ち続け、11月にはU-22日本代表にも復帰。17日のU-22アルゼンチン戦(5-2)では先発で起用され、3ゴールに絡んで復調をアピールした。
デビューは果たせなかったものの、海外でプレーする先輩たちから新たな刺激を受ける場になった。「強度が高いし、選手個々を見ても自分の武器をしっかり示さないと生き残れない」と感じ、とりわけ遠藤航(リバプール)と三笘薫(ブライトン)のプレーには驚かされたという。
「航君は寄せるスピードが違った。Jリーグだと、止まったり、距離を取る人も多いけど、しっかりアプローチして、なおかつボールを奪い切れる。薫君はマッチアップした時に、目を切ったタイミングで動き出してくる。本当にディフェンダーからすれば嫌なプレーだった」
世界で戦う基準を知り、もっと上手くなりたいという感情が湧いてくる。G大阪でもポジションをがっちり掴み、A代表のピッチに立つべく、今まで以上に努力を重ねた。しかし――。
サッカーの神様は簡単に微笑んでくれない。7月14日の練習中に左腓骨骨幹部を骨折。人生で初めて大きな怪我をし、長期間ボールを蹴れないのも初めてだった。
だが、半田は気持ちをすぐに切り替える。「ひと晩、ふた晩と寝れば大丈夫。性格的にも落ち込んだり、ネガティブになるタイプではない」。心を整え、復帰のためにできることを模索。「戻った時に身体がちゃんと動かせるようにしたいし、今以上に強くなりたい」という一心でリハビリに励んだ。
そして、迎えた10月28日。J1第34節のC大阪戦(0-1)で復帰。開始早々に失点に絡んだが、溌剌としたプレーを披露する。その後もピッチに立ち続け、11月にはU-22日本代表にも復帰。17日のU-22アルゼンチン戦(5-2)では先発で起用され、3ゴールに絡んで復調をアピールした。
上々のリスタートだが、半田の想いは変わっていない。幼少期の頃と同じように、向上心を持ってサッカーと向き合っている。
「U-17ワールドカップのリベンジをしたい」。初めて世界を知ってから4年。半田は世界の舞台で戦うべく、パリ五輪に向けて準備を進めている。「自分がさらに成長するために、オリンピックに出たい」という言葉にも力がこもる。
五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップは来年4月に始まる。韓国、UAE、中国が同居するグループステージを突破し、「3.5」の出場枠を勝ち取れるか。
プレッシャーがかかるが、半田はスタンスを変えない。どんなに凄い相手が来ても、純粋に上を目ざして戦うだけ。楽しむ気持ちも忘れず、自分のプレーを表現するつもりだ。そして、その先のパリ五輪に対しても目を輝かせる。
「パリ五輪ではナンバーワンの右サイドバックと言われるようになりたい。本当に良いウイングがたくさんいると思うけど、全員を完全に抑えたいですね」
半田の冒険は終わらない。誰よりもサッカーを楽しみ、上手くなりたいと願う男は、底なしの向上心で今日もボールを蹴る。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
「日本の育成は恐ろしい!」U-17代表がW杯GS突破、U-22代表がアルゼンチン撃破で中国メディアが驚愕!「W杯優勝は現実的。傲慢ではない」
パリ五輪に呼びたいOA3人は? CBに助っ人を2人加えるのは自然な流れ。残り1枠は…鍵を握りそうなのが久保建英
【PHOTO】日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介!
「U-17ワールドカップのリベンジをしたい」。初めて世界を知ってから4年。半田は世界の舞台で戦うべく、パリ五輪に向けて準備を進めている。「自分がさらに成長するために、オリンピックに出たい」という言葉にも力がこもる。
五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップは来年4月に始まる。韓国、UAE、中国が同居するグループステージを突破し、「3.5」の出場枠を勝ち取れるか。
プレッシャーがかかるが、半田はスタンスを変えない。どんなに凄い相手が来ても、純粋に上を目ざして戦うだけ。楽しむ気持ちも忘れず、自分のプレーを表現するつもりだ。そして、その先のパリ五輪に対しても目を輝かせる。
「パリ五輪ではナンバーワンの右サイドバックと言われるようになりたい。本当に良いウイングがたくさんいると思うけど、全員を完全に抑えたいですね」
半田の冒険は終わらない。誰よりもサッカーを楽しみ、上手くなりたいと願う男は、底なしの向上心で今日もボールを蹴る。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
「日本の育成は恐ろしい!」U-17代表がW杯GS突破、U-22代表がアルゼンチン撃破で中国メディアが驚愕!「W杯優勝は現実的。傲慢ではない」
パリ五輪に呼びたいOA3人は? CBに助っ人を2人加えるのは自然な流れ。残り1枠は…鍵を握りそうなのが久保建英
【PHOTO】日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介!