【大宮】塩田仁史インタビュー|「持っている」ベテランGKの達観と葛藤(前編)

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年02月26日

「この世界では、運などの全部を合わせて実力」

日々のトレーニングや醸し出すオーラ、迫力、気迫が「持っている」雰囲気を作り出す。普段の練習から必死に戦い続けることで、13年目という長いプロ生活を過ごせている。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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――FWは10回に1回ゴールネットを揺らせばヒーローになりますが、GKは1回もミスが許されないポジションです。
 
 失敗が失点に直結しますから、ミスは許されません。また、注目度の高い試合やGKがピックアップされる試合であれば、自分に責任がなくとも、GKのせいになってしまう場合もある。だから僕は、「持っているか、持っていないか」ってよく言うんです。千葉戦の後も「持っていましたね」と言いましたけど、運も実力のうちというか……。
 
 この世界では、全部を合わせて実力だと思っています。ゴールポストに当たった時に「ラッキーだな」って感じる。でも、内側に当たってゴールに入るか、入らないか。それも実力なんです。持っていない人は、入っちゃいますからね。
 
 それをどうやって培うのかは分かりませんが、日々のトレーニングや醸し出すオーラ、迫力、気迫がそうしているって解釈しています。グラウンドに立っている時に迫力やオーラを出せるように、普段の練習から大切に取り組むしかないんです。
 
――いつから「全部をひっくるめて自分の実力」と考えられるようになったのですか?
 
 FC東京に入った時は身近な目標として土肥さんがいて、彼を超えることだけを考えてサッカーをしていました。権田と競い合いながら、試合に出たり出なかったりした時期ですかね。2009年の初めに病気(壊死性虫垂炎で手術を受け、術後に合併症による麻痺性腸閉塞を併発した)になって、離脱して、権田が出てきた。
 
 GKのスタメン争いは、実力は当たり前として、試合に出た時の結果にすごく左右されます。でも、結果を出しても試合に出られない時期がありました。やっぱり代表選手が同じチームにいると、そっちを起用しちゃいますよね。それは僕自身も理解しています。メディア的なウケだったり、お客さんが代表選手を見にスタジアムに足を運ぶ部分もある。
 
 だから、自分が生き残るためには、「パッと出た時に、しっかりと勝ち続けるしかない」と考えるようになったんです。ただ、やっぱり勝つためには「持っている」、「持っていない」という部分も大きいんですよ。得点を取ってもらえないと勝てませんし……。
 
 11年にJ2で戦って、権田とほぼ半分ずつ(塩田は18試合、権田は20試合に出場)出ましたけど、その時も6月19日の徳島戦からスタメンで起用されて4連勝した。「勝ち続けるしかない」、「負けたら代えられる」という気持ちをずっと心の奥底に持って戦っていました。

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