プレミアで3年を過ごしたその後は……。

サッカーに対して、そして人生に対して飽くなき探求心を持つペップ。シティとの契約が切れる2019年には、また新たな挑戦に打って出るはずだと、旧知のペラルナウ記者は予想する。(C)Getty Images
世界でもっとも巨額のマネーが動くプレミアリーグ。当然ペップも、シティから世界トップクラスの監督として相応のオファーを提示されたはずだが(一部では年俸が2000万ユーロ=約28億円と報じられている)、彼を突き動かすのはカネではなく、あくまでも新たなフットボールを追求したいという情熱だ。
また、シティでアレックス・ファーガソン(元マンチェスター・ユナイテッド監督)やアーセン・ヴェンゲル(アーセナル監督)のように長期政権を築くことはありえない。今夏からスタートする3年契約が満了すれば、すっぱりその場を離れるはずだ。その意味でペップは、いまどき珍しい永遠の求道者と言えるのかもしれない。
プレミアでの3年が終わる2019年夏に、ペップがどのような選択をするのか、現時点では想像もつかない。ペップをよく知る人間として私見を述べさせてもらえば、さらなる刺激を求めて旅を続けることだけは間違いない。そう考えると、セリエAのクラブへの転出や、バルサに復帰するといったアイデアはあまりにノーマル過ぎる。
2022年のカタール・ワールドカップを3年後に控えているタイミングであることを考えれば、どこかのナショナルチームを指揮するというシナリオも、十分にありえる。それも、母国のスペインではなく、われわれが想像もしない国を率いて。それが新たなフットボールを知るきっかけとなるのであれば、ペップという男は挑戦することに決して躊躇しないはずである。
ひとつ確かなのは、われわれの常識でペップを語るのは不可能だということ。ペップは監督として、人間として、みずからを成長させる道を邁進してきた。そして、その次なる一歩が、プレミアへの挑戦なのである。
文:マルティ・ペラルナウ
翻訳:下村正幸
※『ワールドサッカーダイジェスト』2016年2月4日より加筆・修正
【著者プロフィール】
マルティ・ペラルナウ/日刊紙の『スポルト』や『マルカ』に良質の記事を定期的に寄稿するスペインを代表する記者。2013-14シーズンには約1年間に渡り、グアルディオラ監督とバイエルンへの密着取材を敢行した。ロッカールーム内のミーティングにも立ち会い、14年10月に著書『ペップ・コンフィデンシャル』を上梓。大きな反響を呼んだ。いまもっともペップを知る人物のひとりだ。
また、シティでアレックス・ファーガソン(元マンチェスター・ユナイテッド監督)やアーセン・ヴェンゲル(アーセナル監督)のように長期政権を築くことはありえない。今夏からスタートする3年契約が満了すれば、すっぱりその場を離れるはずだ。その意味でペップは、いまどき珍しい永遠の求道者と言えるのかもしれない。
プレミアでの3年が終わる2019年夏に、ペップがどのような選択をするのか、現時点では想像もつかない。ペップをよく知る人間として私見を述べさせてもらえば、さらなる刺激を求めて旅を続けることだけは間違いない。そう考えると、セリエAのクラブへの転出や、バルサに復帰するといったアイデアはあまりにノーマル過ぎる。
2022年のカタール・ワールドカップを3年後に控えているタイミングであることを考えれば、どこかのナショナルチームを指揮するというシナリオも、十分にありえる。それも、母国のスペインではなく、われわれが想像もしない国を率いて。それが新たなフットボールを知るきっかけとなるのであれば、ペップという男は挑戦することに決して躊躇しないはずである。
ひとつ確かなのは、われわれの常識でペップを語るのは不可能だということ。ペップは監督として、人間として、みずからを成長させる道を邁進してきた。そして、その次なる一歩が、プレミアへの挑戦なのである。
文:マルティ・ペラルナウ
翻訳:下村正幸
※『ワールドサッカーダイジェスト』2016年2月4日より加筆・修正
【著者プロフィール】
マルティ・ペラルナウ/日刊紙の『スポルト』や『マルカ』に良質の記事を定期的に寄稿するスペインを代表する記者。2013-14シーズンには約1年間に渡り、グアルディオラ監督とバイエルンへの密着取材を敢行した。ロッカールーム内のミーティングにも立ち会い、14年10月に著書『ペップ・コンフィデンシャル』を上梓。大きな反響を呼んだ。いまもっともペップを知る人物のひとりだ。