【リオ五輪予選】ドーハの歓喜から一夜明け、手倉森監督がイラク戦の舞台裏を語る!

カテゴリ:日本代表

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年01月28日

「本大会よりもまずはアジアの1位になりたい」

指揮官も驚くほど、イラク戦翌日の記者会見には多数の報道陣が集まった。U-23日本代表の認知度も格段に高まったはずだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

――多くのメンバーを入れ替えた今大会でしたが、このチームにベストメンバーはあったのでしょうか?
 
 まだまだ成長過程の選手たちに、『ベストだ』と決めつけたくはありませんでした。スタメンと、スタンバイの選手を分けた時、伸びしろがなくなるんじゃないかと思っていました。もちろん成長はしていくと思いますが、このチームは全員がスタメンを争うようなグループでいたほうが良いという感覚がありました。
 
 また、もしスタメンだと考えていたグループに怪我人が出たら、自分も相当なダメージを受けながらの指揮になります。だから自分としては“ベスト”を作りたくなく、考えたくないと思っていました。日本にとっての一番のベストメンバーは、A代表の11人です。オリンピックチームは育成段階だと思えば、ベストとは言わないようにしたほうが良いと思います。
 
――決勝の韓国戦は五輪本大会を見据えてのゲームになりそうですか?
 
「本大会を見据えてというよりも、とにかくアジアの1位になりたいです。日本サッカーはこのところ、アンダーカテゴリーでも、A代表でも負けてしまっています。ザックジャパン以来、アジアのテッペンを獲っていない状況で、期待をかけられていると思います。
 
 ロンドン五輪の時はベスト4という躍進がありましたが、3位決定戦で韓国に敗れてメダルを取れませんでした。韓国に勝つのと、負けるのとでは全然違います。そういう因縁の相手と当たるのは、ロンドン五輪の悔しさを一緒に晴らせる機会だとも思います。
 
――韓国の印象は? 今大会はちょっと今までと違うサッカーを見せている気がしますが。
 
 すごいタクティカルだと思います。3バックで試合に入って、メンバーを替えずに4-4-2へ変更できる。戦略的に楽しみな一戦になります。あとスキルのところも、中東との戦いと違ってより駆け引きの部分が多くなるのかなと思います。一本調子の駆け引きじゃなくて速攻、遅攻があるような、スリリングなゲームになるだろうと予想しています。逆にそのゲームシチュエーションがオリンピックにつながるのかなと思います。
 
――シミュレーションをやっていたと話されていましたが、韓国戦もシミュレーションに則ったメンバー、システムを考えていますか?
 
 考えていたのは6戦のシミュレーションではなく5戦のシミュレーションでした。改めてこれから考えようと思っています。決勝の相手は、韓国だろうと思って、分析を一番遅くしていたんです。気になっていたのでちょくちょくは見てもいましたが。今日の午前中にも試合を見て、おぼろげながらこうやってみようかなというのを考え始めたところです。
 
文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
 
【関連記事】
【リオ五輪予選】ザルツブルク新監督が高評価! 南野が日韓戦前に離脱「複雑です」
【セルジオ越後の天国と地獄】予選突破は評価できるけど、すぐにA代表に吸い上げられそうな選手はいないね
中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二…を超える「最も衝撃を受けた」と鈴木啓太が引退記者会見で明かした“意外”な選手とは?
【藤田俊哉の目】イラク戦MVPはGKの櫛引! 早急にA代表に呼び手薄なエリアの活性化を!!
【リオ五輪予選】恩師が語る鈴木の成長。「“あれ”は武蔵らしくない」。ただ、ひとつの懸念も…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ