競技の特性や時代背景に即した対応は不可欠
高体連から日本を代表する選手が育って来るのは、必ずしも高体連の環境が優れているからではない。むしろ逆境とも言える自然なサバイバル合戦や、無茶な過密日程を耐え抜いた一部の幸運で強靭な選手たちがトップシーンまで辿り着いて来ているだけだ。
逆に相生学院の上船監督は、環境次第ではまだまだプロまで引き上げていける選手たちが埋もれていることを証明するために挑戦を続けており、いくつもの育成改革のヒントを提供している。
やはり育成を充実させるには、一定数の選手たちに対して真剣に向き合える適切な指導者が必要だ。三桁の部員が一律同じトレーニングをこなすだけでは、個々の特性に合わせた役割はなかなか見えて来ない。
逆に埋もれた個性を丁寧に引き出すことこそが、毎回ワールドカップのたびに「足りていない」と反省材料になる「個の育成」に繋がるはずなのだ。
逆に相生学院の上船監督は、環境次第ではまだまだプロまで引き上げていける選手たちが埋もれていることを証明するために挑戦を続けており、いくつもの育成改革のヒントを提供している。
やはり育成を充実させるには、一定数の選手たちに対して真剣に向き合える適切な指導者が必要だ。三桁の部員が一律同じトレーニングをこなすだけでは、個々の特性に合わせた役割はなかなか見えて来ない。
逆に埋もれた個性を丁寧に引き出すことこそが、毎回ワールドカップのたびに「足りていない」と反省材料になる「個の育成」に繋がるはずなのだ。
同じように高体連も、日程や規則の作成などで数多くの他競技と足並みを揃えている。しかし世界で突出した人気を誇るサッカーの育成を担うなら、もはや競技の特性や時代背景に即した柔軟で迅速な対応は不可欠だ。
選手を酷使する夏場の過密日程、移籍の自由を阻む6か月ルール、さらにはひと握りの成功者の裏で多くの脱落者を生む大所帯の放置…、これらの旧弊に長年メスを入れられなかった高体連に、この重要な年代の育成をこれからも牽引させていくべきなのか。
JFAが世界一という大風呂敷を広げるなら、それに相応しい育成の組織作りを急ぐべきである。
取材・文●加部究(スポーツライター)
選手を酷使する夏場の過密日程、移籍の自由を阻む6か月ルール、さらにはひと握りの成功者の裏で多くの脱落者を生む大所帯の放置…、これらの旧弊に長年メスを入れられなかった高体連に、この重要な年代の育成をこれからも牽引させていくべきなのか。
JFAが世界一という大風呂敷を広げるなら、それに相応しい育成の組織作りを急ぐべきである。
取材・文●加部究(スポーツライター)