ここから守田や遠藤がシンプルに三笘を使う選択肢もあったが、ウルグアイのFWゴメスや、前に出たバルベルデも縦パスのコースを切るのが上手いので、簡単に出させてもらえなかったことと、日本も丁寧にビルドアップする意識が高かったことと、その両方がプレーに影響したかもしれない。それでも上記の流れで最終的に浅野が裏抜けでシュートまで持ち込めたのは、「成功体験」であることは間違いない。
これから対戦相手も変われば、ビルドアップとディフェンスの関係も変わってくるが、選手間の絵を合わせながら、カウンターとビルドアップの使い分け、反対側のリスクマネジメントと攻撃参加など、共有しながら積み上げていく作業になる。ただし、代表チームなので日数は限られるし、クラブに戻ればクラブの戦術があるので、右肩上がりにしていくことは難しい。
W杯後の初戦としては良いトライ
さらに選手層を上げたり、バリエーションを増やすためにも招集した選手にできるだけチャンスを与えるというタスクもある。そうした難しさに向き合いながら、森保監督がどうチームの闘い方を植え付けていくか。
コロンビア戦ではフレッシュな選手のテストも期待されるなかで、ウルグアイ戦よりもパフォーマンスが引き上がることを期待したいが、カタール・ワールドカップ後の初戦としては、良いトライだったと評価している。
取材・文●河治良幸
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