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ビルドアップからの崩しで「成功体験」となった12分のシーン。興味深い左SB伊藤洋輝の動き直し

カテゴリ:日本代表

河治良幸

2023年03月25日

フリーになった伊藤に守田が斜め前のパス

森保ジャパンの2期目の“初陣”はドロー。白星は掴めなかったが、戦術面の新たなトライを今後につなげたい。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

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 ラインを上げながらのポゼッションになったところで、ボランチの遠藤航がセンターバックの間に落ちて、いわゆる“3枚回し”となったところから、右サイドバックの菅原由勢を起点に、右センターバックの板倉滉、遠藤とつなぎ、中盤の守田英正に一度当てて、遠藤、板倉、遠藤、左センターバックの瀬古歩夢と、ウルグアイの守備を揺さぶりながらボールを回す。

 そこで左アウトサイドにポジションを取った三笘がフリーになったが、ウルグアイの右サイドバックであるゴンサレスがスライドで縦のコースを消しにくる。その機を見た左サイドバックの伊藤が縦のスペースを狙って走るが、ウルグアイも右センターバックのブエノが素早くワイドに動き、ゴンサレスは“つるべの動き”で三笘をチェックする。

 そこで守田がインサイドで三笘からパスを引き出したが、面白かったのが伊藤の動き直しだ。三笘と同じアウトサイドで前方に移動することで、センターバックのブエノは中央を開けたくないので、伊藤にそのまま付くことができない。

 それによってフリーになった伊藤に守田が斜め前のパスをつけた。ここに反応したのが1トップの浅野拓磨だ。ワイドにスライドしていたブエノと左センターバックのコアテスの間にポジションを取って、オフサイドにかからないタイミングで裏に抜け出して、縦パスを引き出した。
 
 形としては理想的だったが、コアテスが粘り強くついてきたところで、浅野は左足のシュートを選択。角度の無いところから上側を狙ったシュートはGKのロシェに防がれたが、三笘に入った時点で鎌田大地や反対サイドの堂安律が縦にスタートを切れていたら、さらに迫力あるフィニッシュになったかもしれない。

 ここでのポイントは、左サイドバックの伊藤が後ろのビルドアップの段階で、トップ下の鎌田の左横までポジションを上げていたことだ。ウルグアイのシステムは4ー3ー3だが、守備ブロックを作る時はバルベルデをインサイドハーフから前に押し上げて、事実上の4ー4ー2にしていることが多い。

 このシーンはまさにそうだったが、伊藤はウルグアイの3ラインの二列目と最終ラインの間まで上がって、守田、鎌田とインサイドのトライアングルを作ることで、大外の三笘をフリーにする状況を作っていた。

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