フィジカルでごまかさず、総合力を高める
苦しみながらも、小湊は「10番に恥じないプレーをしないといけない」とこれまで持っていたプライドを捨てて、なりふり構わず自分の殻を破ろうとした。その結果、シーズン終盤になると前線からの守備と個の打開力は格段に増し、青森山田のエースにふさわしい存在となった。だからこそ、彼は日本高校選抜でも10番を託されたのだった。
「前から歯を食いしばってでも走れるようになったし、ハードワークができるようになったことが、この1年間でつかんだ大きな財産。新しい自分を発見できました」
もし高校2年生までの小湊だったら、3ゴールを挙げた事実に満足してしまっていたかもしれない。だが、苦しんだ1年間が精神的にも彼を大人にしたからこそ、突きつけられた自らの課題に目を背けることなく向き合うことができた。
「前から歯を食いしばってでも走れるようになったし、ハードワークができるようになったことが、この1年間でつかんだ大きな財産。新しい自分を発見できました」
もし高校2年生までの小湊だったら、3ゴールを挙げた事実に満足してしまっていたかもしれない。だが、苦しんだ1年間が精神的にも彼を大人にしたからこそ、突きつけられた自らの課題に目を背けることなく向き合うことができた。
「自分のやるべき方向性が分かった。この経験がなかったら、ただのわがままな選手になっていたかもしれません。だからこそ、ここで打ちのめされたことは自分にとってプラス。自分がこれから4年間、このレベルでやれるんだと考えたら楽しみでしかないですし、パワーをつけるだけではなく、上手さと工夫、発想、駆け引きをもっと引き上げて、フィジカルでごまかさないように全体のアベレージを引き上げていきたい」
ショックの先にあったのは絶望ではなく、大きな希望と向上心。「10番は僕を成長させてくれる番号」と語る小湊は、進学先の法政大でも10番を背負い、チームのためになんでもできる選手になるために、大きな自覚と共に大事な一歩を踏み出した。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
ショックの先にあったのは絶望ではなく、大きな希望と向上心。「10番は僕を成長させてくれる番号」と語る小湊は、進学先の法政大でも10番を背負い、チームのためになんでもできる選手になるために、大きな自覚と共に大事な一歩を踏み出した。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)