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【バイタルエリアの仕事人】vol.23 岩清水梓|パワーのある選手には要注意。いかに味方と連係してパスコースを遮断するか

カテゴリ:連載・コラム

手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

2022年12月28日

バイタルエリアはすごく危険で嫌な場所

長くチームを牽引し続けるなかで、ベテランとしてのチームへの振る舞いを意識しつつも、自身の向上心も常に持ち続けている。写真:滝川敏之

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 ベテランの立場として自身の経験をチームに伝えつつ、「若い子に負ける気はない」と決して向上心を忘れない岩清水。ディフェンスラインを支える守備者として、バイタルエリアで相手に自由にやらせないための極意とは?

――◆――◆――

 守備の人間からするとバイタルエリアはすごく危険で嫌な場所。まずはそこにパスを通させないように、味方へのコーチングでパスコースを遮断します。また、バイタルエリアに広いスペースが生まれてしまうのも非常に良くないので、自分たちのラインコントロールで、スペースにボールが入っても、すぐに対応できるラインの高さ、距離感にしていくのも大切です。

 バイタルエリアでは、まず相手にシュートを打たせないために何ができるかを一番に考えます。このエリアで前を向かれてしまうと、相手にとってはシュート以外にもワンツーやスルーパスという複数の選択肢がある。どの崩し方をしてくるのかを瞬時に予測して対応しなければいけません。
 
 その時に私は、周囲の選手とのコミュニケーションを大事にしています。もし、右のほうのスペースでターンされてしまったら、右センターバックの相方に指示をして、縦に突破させないようなポジション取りをさせます。

 その瞬間に指示をして伝わることもありますし、もちろん、相手を分析しておいて、練習から話し合って、すり合わせておくこともあります。トレーニングからの積み重ねも大事です。

 守るうえで、試合前からのスカウティングで、相手選手のタイプを把握するようにしています。ただ対策していてもやりづらい選手はいますね。

 WEリーグで言えば、田中美南(INAC神戸レオネッサ)。2トップの一角で、引いたポジションをとってパサーにもなれるし、バイタルエリアで前を向くのも上手い。ゴールに向かうプレーが多い選手で、やりづらい感覚があります。危険な場所でボールを持たれたら厄介なので、いかにそういう選手にパスを出させないようにチームで連係して守るかを常に考えています。

※後編に続く。次回は12月29日に公開予定です。

取材・構成●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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