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「PSGは失敗を続けている」「中村俊輔を獲得してほしいと頼んだのは私なんだ」パリを離れたポチェティーノが本音や真相を激白!【直撃インタビュー】

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2022年09月29日

吉田や中村のような選手が増えれば日本代表はもっと強くなる

エスパニョール時代は、09-10シーズンに中村俊輔を指導している。(C)Getty Images

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レビンスキ記者:ネイマールが移籍を望んでいると報道されていたけど、そのニュースに驚きは?
 
ポチェティーノ:たしかネイマール本人が、自分の未来にはあらゆる可能性があると言ったんだよね。それが大袈裟に伝えられているのかなと。私はネイマールとの仕事を楽しんだし、彼を重要な選手と考えていたが、いまのPSGがどう捉えているかはわからない。
 
レビンスキ記者:君が考える優れた監督とは? 最近は独自の哲学を持った指導者がそう評価される傾向にあるよね。例えば、グアルディオラやクロップのように。2人には彼らだけのメカニズムがある。
 
ポチェティーノ:フットボールは基本的に、選手たちのものだと私は考えている。監督はあくまで、彼ら主人公たちを輝かせるための存在に過ぎない。手法やメソッドはたしかに大事だが、それがもっとも重要なファクターとして語られることに賛同はできないし、何をもって独自と言えるのかという疑問もある。このスポーツに特許はないからね。グアルディオラといえど、彼のみが持ち合わせているものなどおそらくない。
 
レビンスキ記者:では、なぜ特別視されるのだろう。
 
ポチェティーノ:英雄や崇拝の対象を、人々がつねに求めているからだろう。大きな勝利や成功を掴むには、フロントのバックアップも不可欠だ。例えばマンチェスター・シティやリバプールのフロントは、監督を信頼し、全面的に支援してくれる。エスパニョールやサウサンプトンといったチームを率いるよりも、その意味では恵まれていると思うよ。
 
レビンスキ記者:PSGはどうだった?
 
ポチェティーノ:さっきも言った通り、昨シーズンのPSGは圧倒的な強さを示してリーグ優勝を成し遂げた。それでも、たったひとつの敗北が問題視されてしまう。かたやマンチェスター・シティは、同じくチャンピオンズリーグでマドリーに(準決勝で)逆転負けを喫しても、監督の進退問題に発展することはない。翌週には何もなかったかのように、アーリング・ハーランドの獲得まで発表していたが、こうも違うのかと驚いたよ。

 違いと言えば、昨シーズンはシティも国内リーグを制したが、そこには本当の喜びがあったように私には見えた。翻ってPSGの監督に求められるのは、リーグ優勝ではなく欧州制覇だ。もちろん、それぞれのクラブにそれぞれのプロジェクトがあり、比較しても意味はない。さっきも言ったように、私は不満ではなく事実を述べているだけだ。

 
レビンスキ記者:代表の話も少しだけ。今年のワールドカップで優勝する国はどこだと思う?
 
ポチェティーノ:アルゼンチン、フランス、ブラジル、スペイン、イングランドにチャンスがあるだろう。もちろん、常にサプライズは起こりうる。
 
レビンスキ記者:35歳のメッシは、唯一まだ達成していないワールドカップ制覇という夢を果たせるだろうか。
 
ポチェティーノ:もちろんさ。フィジカルも素晴らしい状態を保っているし、年齢は関係ないよ。意欲と野心だっていまも旺盛だ。本大会を最高のコンディションで迎えられれば、可能性は十分にある。
 
レビンスキ記者:ではこれが最後の質問。最近、日本のサッカーを観る機会はあったかい?
 
ポチェティーノ:いや、残念ながらまったく。PSGはプレシーズンで日本に行ったようだね。個人的に日本といえば、以前に一緒に働いた吉田(麻也)と中村(俊輔)の印象が強い。彼らを指導したことで、日本人選手の特性をなんとなく知り得た気がするよ。規律正しく、スキルとフィジカルに優れていた。吉田や中村のような選手が増えていけば、日本代表ももっと強くなるだろう。
 
レビンスキ記者:中村は当時の日本を代表するプレーヤーだった。
 
ポチェティーノ:選手としても人間としても偉大だった。プレーのクオリティーも高く、模範的な存在だったよ。エスパニョールに中村を獲得してほしいと頼んだのは、実は私なんだ。入団直後にダニ・ハルケが他界(09年8月に遠征先のイタリアのホテルで心不全により急死)したこともあって難しい状況だったが、彼は私の指導にしっかりと応えてくれたよ。
 
取材・文●セルヒオ・レビンスキ(Sergio LEVINSKY)
 
PROFILE
セルヒオ・レビンスキ/ 1963年生まれ、ブエノスアイレス出身。82年から記者活動をはじめ、現在はフリーランスとして世界中のメディアに寄稿する。ワールドカップは86年大会からすべてを現地取材し、『マラドーナ、理由ある反抗』など多数の著作も出版している。
 
※『ワールドサッカーダイジェスト』2022年9月1日号より転載
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