悔しい結末も得た教訓の価値は大きかった

森保ジャパンでは上田に期待している大久保氏。「身体能力が高く、身体を張れるし、シュートのバリエーションが豊富。面白い存在」と評価する。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)
ただ、悔やむべきなのは、川崎で名コンビを組んでいた中村憲剛と揃って代表に招集されなかったこと。それに関しては大久保自身、今も納得がいかないようだ。
「本来、中盤の自分はパスを受けて、はたきながらリズムを作るタイプ。憲剛さんはそれをよく分かっていたから絶妙のボールを出してくれた。でも、ブラジル・ワールドカップの代表には気の利いたパスを出せる選手がヤットさん(遠藤保仁/磐田)くらいしかいなかったんで、正直、やりづらさはありましたね。
しかも、ザックには確立されたサッカースタイルがあって、自分は適応するだけでいっぱいいっぱい。『ボールと逆のサイドバックは1回、タッチラインを踏んでから中に入って来い』という指示が典型的ですけど、FWの自分は彼らと距離感が遠くて合わせにくい。でもそれをやらないと試合に出られない。新参者の難しさを感じましたね」
固定化・パターン化していた戦術に加え、コンディショニングの失敗、W杯経験のない指揮官の不可解采配などが重なり、チームは1分2敗。父との約束を守り、二度目の世界の舞台をつかみ取った大久保自身も悔しい結末を強いられた。
「本来、中盤の自分はパスを受けて、はたきながらリズムを作るタイプ。憲剛さんはそれをよく分かっていたから絶妙のボールを出してくれた。でも、ブラジル・ワールドカップの代表には気の利いたパスを出せる選手がヤットさん(遠藤保仁/磐田)くらいしかいなかったんで、正直、やりづらさはありましたね。
しかも、ザックには確立されたサッカースタイルがあって、自分は適応するだけでいっぱいいっぱい。『ボールと逆のサイドバックは1回、タッチラインを踏んでから中に入って来い』という指示が典型的ですけど、FWの自分は彼らと距離感が遠くて合わせにくい。でもそれをやらないと試合に出られない。新参者の難しさを感じましたね」
固定化・パターン化していた戦術に加え、コンディショニングの失敗、W杯経験のない指揮官の不可解采配などが重なり、チームは1分2敗。父との約束を守り、二度目の世界の舞台をつかみ取った大久保自身も悔しい結末を強いられた。
こうしたなかでも「フォワードはクラブでコンスタントに点を取って初めてワールドカップに行ける」という教訓を得たことだけは、大きな価値があったと言っていい。
「そういう選手が今の森保ジャパンにほとんどいないのは、やはり心配ですね。7月のE-1で活躍した町野(修斗/湘南)なんかも可能性のある選手だけど、継続性という意味では弱い。期待できるのは上田綺世(サークル・ブルージュ)かな。彼は身体能力が高く、身体を張れるし、シュートのバリエーションが豊富。しかもJでコンスタントに結果を残していた。今はベルギーで少し苦労しているかもしれないけど、面白い存在だと思います」
ゴールラッシュで周囲の評価を覆した8年前の大久保のように、見る者を驚かす点取り屋がここから出現するのか否か。ラスト3か月のFW陣の猛アピールを楽しみに待ちたい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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ゴールラッシュで周囲の評価を覆した8年前の大久保のように、見る者を驚かす点取り屋がここから出現するのか否か。ラスト3か月のFW陣の猛アピールを楽しみに待ちたい。
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