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【バイタルエリアの仕事人】vol.16 塩谷司|前に出ていくタイミングを意識。一番重要なのは囲まれても焦らないこと

カテゴリ:連載・コラム

手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

2022年05月18日

「J2で試合に出れていたことで天狗になっていた」

広島での1年目は、出場わずか3試合にとどまった塩谷(左)。J1のレベルの高さに驚き、佐藤寿人氏(右)らには「毎日けちょんけちょんにやられた」という(※写真は2015年)。(C)SOCCER DIGEST

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 ついに掴んだプロへの切符。2011年、水戸での1年目は大卒ルーキーながら開幕戦にスタメン出場。その後もCBのレギュラーに定着し、評価を高めた塩谷は翌年の夏にJ1広島へ完全移籍を果たす。

 しかし、そこでは厳しい現実が待っていた。広島での最初のシーズンは出場機会に恵まれず、出場はわずか3試合。塩谷は「すごく辛かった。でもとても濃い半年だった」と振り返る。

――◆――◆――

 水戸でのプロ1年目、シーズンオフのキャンプではずっとサブ組でした。ただ、シーズン開幕1週間前の鹿島とのプレシーズンマッチで、同じポジションでスタメンの人が熱を出して出られなくなって、急遽自分が出ることになりました。たしか試合は0-3くらいで負けたんですけど、そのときのプレーが評価されて、J2開幕からずっと試合に出るようになりました。

 1年目は本当にやんちゃだったので、カードもいっぱいもらった。計8枚くらいイエローをもらって、累積で3試合くらい出られなかった以外は、全試合出たのかな。色々ありましたけど、そのなかでプロのスケジュールを1年間通して体感できた水戸での経験は大きかったですね。

 その後、2012年の夏に広島に移籍しました。ほかのクラブからもオファーをもらっていたなかで、広島だけ「試合にはたぶん出られないと思う」という感じでオファーをもらったんです。

 でも当時の自分はJ2で試合に出れていたことで天狗になっていたというか、ちょっとうぬぼれていました。「ポジション争いして勝てばいいんでしょ」って思って、実際移籍してみたらJ1のレベルに驚いた。結局半年間、試合に出られなかったですけど、その半年も自分のサッカー人生の中で大きな意味を持つ期間でした。

 当時J1制覇もしている日本で一番強いチームのスタメンたちを相手に毎日練習できましたから。(佐藤)寿人さんに毎日けちょんけちょんにやられて、本当にメンタルもやられるなかで、必死に食らいついていこうと思いました。水戸で少しうぬぼれていた自分を引き締め直してもらった。試合に出れなくて正直すごく辛かった。でもとても濃い半年ったなと思います。

※後編に続く。次回は5月19日に公開予定です。

取材・構成●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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