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【バイタルエリアの仕事人】vol.5 川辺 駿|「一切無駄がなかった」広島の司令塔が語った理想の形と苦境との向き合い方

カテゴリ:連載・コラム

長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年05月26日

G大阪戦で7試合ぶりの勝利に導く決勝点。電光石火のカウンターを振り返る

広島の攻守の要となる川辺。5月12日のG大阪戦では、電光石火のカウンターで今季2点目を決めた。写真:滝川敏之

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 サッカーにおける攻守の重要局面となる「バイタルエリア」。ゴールや失点に直結する“勝負の肝”となるスペースをいかに攻略するか、死守するかは、多くのチームにとって不偏のテーマだろう。そんな「バイタルエリア」で輝きを放つ選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第5回はサンフレッチェ広島の司令塔として風格も漂い始めた日本代表MF、川辺駿だ。

 今季、リーグ戦でなかなか波に乗り切れない広島は、5月12日のガンバ大阪戦で7試合ぶりの勝利を掴む。そして、この試合でチームに久々の勝点3をもたらす決勝点を挙げたのが川辺だった。25歳のボランチは、自陣ペナルティエリア手前から疾風のごとく駆け上がり、敵の手薄となったバイタルエリアを突いて鋭くネットを揺らしてみせた。鮮やかなロングカウンターはSNSでも即座に話題となったが、まずは自身も「理想の形」と語った、そのゴールシーンから振り返ってみたい。

――◆――◆――

 ガンバ戦のゴールは、いっさい無駄がなかったという感じのカウンターでしたね。自分が走り出してからしっかり味方がつないでくれました。こぼれ球を奪った後、(ジュニオール・)サントスから良いボールが来て、パス2本くらいでゴール前まで行けたので、カウンターとしては理想の形だったと思います。

 自分たちは、形を決めて「さあ、崩そう」という攻撃ではなくて、スペースがあれば、相手の隙を狙ってどんどんゴールに向かってプレーすべきだと思っているし、綺麗に崩してもカウンターで崩しても1点は1点。得点数を増やすという意味では、いろんなゴールの奪い方が必要だし、ガンバ戦のようなゴールが取れれば、また違った形も出てくるはずです。

 攻撃面では、2列目や3列目からの飛び出しは自分の特徴ですが、自分がボランチの選手であることを考えれば、やはり飛び出していくことでのリスクも考えなければいけない。今季はなかなか相手のディフェンスの裏にまで飛び出していく機会は限られている状況ですが、やはりしっかり前でボールが収まって、自分が出て行っても大丈夫だと感じた時にこそ思い切って出て行ける。そのタイミングとチャンスの匂いというのは、もっと研ぎ澄ませていきたいです。

 広島の現状は難しいですが、こぼれ球を拾ってシュートにつなげたり、パスを受けてシュートという形だったり、バイタルエリアではそういう形でも毎試合狙っていますし、とにかくゴールに向かっていく姿勢を持って得点に繋げていきたいですね。
 
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