もう一つ、セルティックへの移籍で井手口陽介を失ったＧ大阪はどうか。こちらは選手ひとりの影響が云々というより、片野坂知宏監督の戦術が浸透するのに時間がかかりそうだ。
G大阪は最も完成度が低いチームのひとつ
ボールを持つ意志はあるが、新監督の真骨頂とも言える、相手を困らせるような立ち位置の変化はまだ乏しい。むしろ第１節の鹿島戦では、ビルドアップの立ち位置を変えた状態でボールを失い、バランスが崩れた状態でカウンターを食らって失点した。相手を困らせる立ち位置というより、現状は自分たちが困っている。
浦和戦は相手の退場もあり、１-０で勝利は収めたが、前半途中まではプレッシングが中途半端で崩され放題となり、結局、５-４-１で守備的に構えて勝機を見出すしかなかった。現状、Ｇ大阪は最も完成度が低いチームの一つだろう。若手を含め、能力のある選手は揃っているので、今後の上積みが期待される。
各クラブに主力の流出が目立つ2022年シーズンではあるが、やはりというか、確固たるスタイルを持つクラブほど、チームの再形成が早い。その点では出遅れたＦＣ東京やG大阪、鹿島も、今季は新たな理想に向けて出発した。この後の展開がどうなるか。今が一番、面白い時期ではある。
文●清水英斗（サッカーライター）
浦和戦は相手の退場もあり、１-０で勝利は収めたが、前半途中まではプレッシングが中途半端で崩され放題となり、結局、５-４-１で守備的に構えて勝機を見出すしかなかった。現状、Ｇ大阪は最も完成度が低いチームの一つだろう。若手を含め、能力のある選手は揃っているので、今後の上積みが期待される。
各クラブに主力の流出が目立つ2022年シーズンではあるが、やはりというか、確固たるスタイルを持つクラブほど、チームの再形成が早い。その点では出遅れたＦＣ東京やG大阪、鹿島も、今季は新たな理想に向けて出発した。この後の展開がどうなるか。今が一番、面白い時期ではある。
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