ロッカールームでの議論で試合展開が劇的に変わる
――集団指導体制は、どういうものなのですか?
「例えば試合のハーフタイム中、ロッカールームの議論に僕も育成のコーチも加わるようになったんです。
今、どこに問題があるんだろう? キャスティング(自陣から、安定したボール保持の状態で、相手陣にボールを運ぶ段階)なのか、ウェービング(人とボールが動いて、相手の守備組織を揺さぶり、ゴールに向かって進入するコースを作る段階)なのか。キャスティングが問題だよね。じゃあ、何で問題なんだ? 第1エリア(直接ボールに関与するエリア)に人がいないじゃん。あ、そうか、と。
それで戦い方を修正したら、後半状況がガラッと変わって優勢になる。そういうことが起こり始めました。
キャスティングやウェービング、第1エリアというのは岡田メソッドの用語です。ある意味、それまでは監督1人の頭脳に頼っていましたが、岡田メソッドという同じベースを持った者で知の共有ができるようになったわけです。やはり、それはとても大きいですね」
「例えば試合のハーフタイム中、ロッカールームの議論に僕も育成のコーチも加わるようになったんです。
今、どこに問題があるんだろう? キャスティング(自陣から、安定したボール保持の状態で、相手陣にボールを運ぶ段階)なのか、ウェービング(人とボールが動いて、相手の守備組織を揺さぶり、ゴールに向かって進入するコースを作る段階)なのか。キャスティングが問題だよね。じゃあ、何で問題なんだ? 第1エリア(直接ボールに関与するエリア)に人がいないじゃん。あ、そうか、と。
それで戦い方を修正したら、後半状況がガラッと変わって優勢になる。そういうことが起こり始めました。
キャスティングやウェービング、第1エリアというのは岡田メソッドの用語です。ある意味、それまでは監督1人の頭脳に頼っていましたが、岡田メソッドという同じベースを持った者で知の共有ができるようになったわけです。やはり、それはとても大きいですね」
――中国で表れ始めた岡田メソッドの効果というのは?
「現在、今治から杭州緑城のアカデミーに9人のコーチを派遣しています。岡田メソッドという一つの基準があって、それに沿ってみんなで議論することで知の共有がこれほど進み、成長するのだというのを実感しているところです。
去年、中華人民共和国全国運動会で、杭州緑城のU-20チームが全国優勝したんですよ。これは4年に1回開催される中国で最大の総合体育大会で、省単位で競われるとても重要なものなんです。なぜならその成績によって、共産党内での各省の体育局の出世が決まってくるから。だから、ものすごいプレッシャーだし、注目を集めるんですね。
浙江省には杭州緑城しかサッカークラブがないので、U-20チームが省を代表して出場したのですが、岡田メソッドをずっと積み上げて全国優勝を果たしたということで、大評判になりました」
――岡田メソッドを導入して、どのくらいになるのでしょう?
「8年です。12歳のときから導入した彼らが、去年ようやく20歳になった。杭州緑城における岡田メソッドの一期生ですね。それ以外にも二つの学年で全国優勝して、こんなふうに地道に続けているチームは中国にないですから、ものすごく評判になった。
いくつかの中国のプロクラブから、『自分たちも取り入れたい』とオファーが来たのですが、杭州緑城と独占契約しているので、他のクラブとはできないんですよ。他に中国サッカー協会、中国の体育連盟からも話が来ています。こちらは独占契約に引っ掛からないので、どちらか一つは今年やろうと思っています。ビジネスとして広げていくためにも」
「現在、今治から杭州緑城のアカデミーに9人のコーチを派遣しています。岡田メソッドという一つの基準があって、それに沿ってみんなで議論することで知の共有がこれほど進み、成長するのだというのを実感しているところです。
去年、中華人民共和国全国運動会で、杭州緑城のU-20チームが全国優勝したんですよ。これは4年に1回開催される中国で最大の総合体育大会で、省単位で競われるとても重要なものなんです。なぜならその成績によって、共産党内での各省の体育局の出世が決まってくるから。だから、ものすごいプレッシャーだし、注目を集めるんですね。
浙江省には杭州緑城しかサッカークラブがないので、U-20チームが省を代表して出場したのですが、岡田メソッドをずっと積み上げて全国優勝を果たしたということで、大評判になりました」
――岡田メソッドを導入して、どのくらいになるのでしょう?
「8年です。12歳のときから導入した彼らが、去年ようやく20歳になった。杭州緑城における岡田メソッドの一期生ですね。それ以外にも二つの学年で全国優勝して、こんなふうに地道に続けているチームは中国にないですから、ものすごく評判になった。
いくつかの中国のプロクラブから、『自分たちも取り入れたい』とオファーが来たのですが、杭州緑城と独占契約しているので、他のクラブとはできないんですよ。他に中国サッカー協会、中国の体育連盟からも話が来ています。こちらは独占契約に引っ掛からないので、どちらか一つは今年やろうと思っています。ビジネスとして広げていくためにも」