外部の有識者にも意見を聞き検証した結果を、ファンの方々へも開示したい。
――浦和の第1ステージ優勝時のセレモニーでは、村井チェアマン自身がサポーターから大きなブーイングを浴びました。2ステージ制の導入や公式サイトのリニューアルの件など、最近のJリーグが行なう施策はコアなサポーターから不評を買っている印象があります。
「我々がコアなサポーターを軽視していることは絶対にありませんが、決定に至るまでのプロセスに課題を残しているのは事実です。
私に課せられた責任は、まず現状の新大会方式をなんとしてでも成功させること。そしてこの方式でやり切った結果、当初の計画と照らし合わせてどうだったのかを、サポーターに開示すること。これらの責任が私にはあると思っています。本当に新規のお客様の数は増えたのか、若いファンは増えたのか、メディア露出は増えたのか、パートナーに対して価値を提供できたのかなど、様々な観点から徹底的に検証し、それをJリーグに都合の良いところだけを発表するのではなく、全体像を開示して議論していくことが絶対に必要だと思っています。
優勝セレモニーで、浦和のサポーターが私に大ブーイングをしたというのは……、彼らのサッカーに対する強烈な当事者意識を感じました。サッカーは自分たちのものであり、人生の一部であり、ここまで本気で考えているんだというメッセージだと私は受け止めました。
どっちでもいいよ、と考えている人はあのような反応は示さない。サッカーに本気で向き合い、しかも優勝してこそのブーイングですからね。彼らが勝ち取った権利だったと私は思っています。もちろん、身の引き締まる想いでしたし、きちんと今後の総括や議論は開示しなくてはいけないと、改めて思いました」
――今、浦和は選手もサポーターも、年間勝点で1位となり、年間王者にもなるというのがひとつの合言葉になっています。実際に02、03年と完全制覇が続いて1シーズン制の議論が高まりました。いきなり来年から戻るとは思いませんが、浦和がもし完全制覇をし、2ステージ制のメリットがそれほど大きくないと判断した時は、そうした議論が高まる可能性はあるのでしょうか?
「日本のサッカーが本当に強くなるためには、どのような大会フォーマットが最適なのか。例えば強化の面で見た時、ワールドカップを前に、絶対に負けられない一発勝負の機会を増やしたほうがいいのかどうか。これはJFA、J1全18クラブの強化担当や監督などともディスカッションを繰り返しながら、考えていくべきだと思います。
例えばメキシコの国内リーグは、ファースト、セカンド、チャンピオンシップを1年間に2回もやっています。それに加えてコパ・リベルタドーレスに参加するクラブもあれば、コパ・アメリカに出場する選手もいる。信じられないくらいの過密日程です。メキシコの選手もそんなに背丈が高くない。とにかく激しくプレーすることを選手に埋め込んでいくために、この大会方式を組んでいます。
2ステージ+チャンピオンシップ制の検証を繰り返し行ない、しかもそれをJリーグが自らだけで総括するのではなく、外部の人に客観的に見てもらい、議論すべきだと思っています」
――外部の団体というのは、今後作られるのですか?
「これから作る予定です。経営分析や統計分析など、客観的な視点を持つ見識ある方などにも協力いただく予定です」
「我々がコアなサポーターを軽視していることは絶対にありませんが、決定に至るまでのプロセスに課題を残しているのは事実です。
私に課せられた責任は、まず現状の新大会方式をなんとしてでも成功させること。そしてこの方式でやり切った結果、当初の計画と照らし合わせてどうだったのかを、サポーターに開示すること。これらの責任が私にはあると思っています。本当に新規のお客様の数は増えたのか、若いファンは増えたのか、メディア露出は増えたのか、パートナーに対して価値を提供できたのかなど、様々な観点から徹底的に検証し、それをJリーグに都合の良いところだけを発表するのではなく、全体像を開示して議論していくことが絶対に必要だと思っています。
優勝セレモニーで、浦和のサポーターが私に大ブーイングをしたというのは……、彼らのサッカーに対する強烈な当事者意識を感じました。サッカーは自分たちのものであり、人生の一部であり、ここまで本気で考えているんだというメッセージだと私は受け止めました。
どっちでもいいよ、と考えている人はあのような反応は示さない。サッカーに本気で向き合い、しかも優勝してこそのブーイングですからね。彼らが勝ち取った権利だったと私は思っています。もちろん、身の引き締まる想いでしたし、きちんと今後の総括や議論は開示しなくてはいけないと、改めて思いました」
――今、浦和は選手もサポーターも、年間勝点で1位となり、年間王者にもなるというのがひとつの合言葉になっています。実際に02、03年と完全制覇が続いて1シーズン制の議論が高まりました。いきなり来年から戻るとは思いませんが、浦和がもし完全制覇をし、2ステージ制のメリットがそれほど大きくないと判断した時は、そうした議論が高まる可能性はあるのでしょうか?
「日本のサッカーが本当に強くなるためには、どのような大会フォーマットが最適なのか。例えば強化の面で見た時、ワールドカップを前に、絶対に負けられない一発勝負の機会を増やしたほうがいいのかどうか。これはJFA、J1全18クラブの強化担当や監督などともディスカッションを繰り返しながら、考えていくべきだと思います。
例えばメキシコの国内リーグは、ファースト、セカンド、チャンピオンシップを1年間に2回もやっています。それに加えてコパ・リベルタドーレスに参加するクラブもあれば、コパ・アメリカに出場する選手もいる。信じられないくらいの過密日程です。メキシコの選手もそんなに背丈が高くない。とにかく激しくプレーすることを選手に埋め込んでいくために、この大会方式を組んでいます。
2ステージ+チャンピオンシップ制の検証を繰り返し行ない、しかもそれをJリーグが自らだけで総括するのではなく、外部の人に客観的に見てもらい、議論すべきだと思っています」
――外部の団体というのは、今後作られるのですか?
「これから作る予定です。経営分析や統計分析など、客観的な視点を持つ見識ある方などにも協力いただく予定です」