「不満げな表情を浮かべていたのはメッシだけでは…」
レビンスキ記者:あなたがいつの日か代表を去るとき、どのような遺産をチームに残したいですか?
スカローニ:アルゼンチン代表に対する選手の帰属意識を高め、たとえ少ししかプレーできなくても、また戻ってきたいと思わせるような場所にしたい。集団の一員として、全体の目標に少しでも貢献できるような選手を、ひとりでも増やしていきたい。情熱とハーモニーがあり、だれもが余計な損得について考えを巡らせることなく、自分自身とチームの成長に没頭できる場所。代表とはそういうところであるべきだと私は考えているんだ。
レビンスキ記者:メッシはずっと、ディエゴ・マラドーナと比較されてきました。そのマラドーナは昨年末に天に召され、そして今年、メッシは初めて代表でメジャータイトルを手にしました。これは偶然でしょうか。それともメッシが重圧から解放されたと見るべきでしょうか?
スカローニ:それは私には答えられない質問だ。レオに直接訊いたほうがいい。私が言えるのは、レオとともに喜びを味わえて最高に嬉しかったということだけだ。
スカローニ:アルゼンチン代表に対する選手の帰属意識を高め、たとえ少ししかプレーできなくても、また戻ってきたいと思わせるような場所にしたい。集団の一員として、全体の目標に少しでも貢献できるような選手を、ひとりでも増やしていきたい。情熱とハーモニーがあり、だれもが余計な損得について考えを巡らせることなく、自分自身とチームの成長に没頭できる場所。代表とはそういうところであるべきだと私は考えているんだ。
レビンスキ記者:メッシはずっと、ディエゴ・マラドーナと比較されてきました。そのマラドーナは昨年末に天に召され、そして今年、メッシは初めて代表でメジャータイトルを手にしました。これは偶然でしょうか。それともメッシが重圧から解放されたと見るべきでしょうか?
スカローニ:それは私には答えられない質問だ。レオに直接訊いたほうがいい。私が言えるのは、レオとともに喜びを味わえて最高に嬉しかったということだけだ。
レビンスキ記者:ロシア・ワールドカップでは、メッシの不満げな表情が印象的でした。やはりそれは物事がうまくいっていなかったからでしょうか?
スカローニ:そうした表情を浮かべていたのは、メッシだけではなかった。チームメイトやコーチングスタッフのほぼ全員が、そうだったと記憶している。つまり、チームの状態に不満を持っていたのは、メッシだけではなかったというわけだ。それにしても、ベスト16敗退という結果は痛恨だった。相手がその大会を制したフランスだったとはいえ、アルゼンチン代表として、あってはならない結果だった。
レビンスキ記者:アルゼンチンが28年もの間、メジャータイトルに見放されていた原因はなんだと思われますか?
スカローニ:これも繰り返しになるが、運に左右されたことが大きいと思う。たとえば、14年のブラジル・ワールドカップでは決勝まで勝ち進み、個人的にはドイツよりも良いパフォーマンスを見せたと思うが、結果は準優勝。フットボールは美しいスポーツだが、時に残酷でもあるものだ。
取材・文●セルヒオ・レビンスキ(Sergio LEVINSKY)
コーディネート●マリロ・バレラ(Marirro VARELA)
PROFILE
マリロ・バレラ/ 30年以上のキャリアと幅広いコネクションを持つアルゼンチン人女性ジャーナリスト。新聞や雑誌への執筆のほか、ラジオやテレビにも出演する。

※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年11月4日号より転載
スカローニ:そうした表情を浮かべていたのは、メッシだけではなかった。チームメイトやコーチングスタッフのほぼ全員が、そうだったと記憶している。つまり、チームの状態に不満を持っていたのは、メッシだけではなかったというわけだ。それにしても、ベスト16敗退という結果は痛恨だった。相手がその大会を制したフランスだったとはいえ、アルゼンチン代表として、あってはならない結果だった。
レビンスキ記者:アルゼンチンが28年もの間、メジャータイトルに見放されていた原因はなんだと思われますか?
スカローニ:これも繰り返しになるが、運に左右されたことが大きいと思う。たとえば、14年のブラジル・ワールドカップでは決勝まで勝ち進み、個人的にはドイツよりも良いパフォーマンスを見せたと思うが、結果は準優勝。フットボールは美しいスポーツだが、時に残酷でもあるものだ。
取材・文●セルヒオ・レビンスキ(Sergio LEVINSKY)
コーディネート●マリロ・バレラ(Marirro VARELA)
PROFILE
マリロ・バレラ/ 30年以上のキャリアと幅広いコネクションを持つアルゼンチン人女性ジャーナリスト。新聞や雑誌への執筆のほか、ラジオやテレビにも出演する。

※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年11月4日号より転載