アルゼンチン・サッカー協会は11月３日、同13日（対ウルグアイ）、17日（対ブラジル）に行なわれる南米予選の招集メンバーを発表した。リオネル・メッシ、パウロ・ディバラ、ラウタロ・マルティネス、アンヘル・ディ・マリアらが順当に選ばれるなか、20歳以下の８選手が初招集され、話題になっている。

　なかでも注目なのが、ユベントスＵ－23（セリエＣ）に所属する18歳のMFマティアス・ソウレだ。セカンドトップや右ウイングでプレーするソウレは、2020年１月に母国のベレスからユベントスＵ－17に移籍し、同年９月にＵ－19に、21年７月にＵ－23に昇格。今シーズンはセリエＣ12節終了時点で10試合に出場し、UEFAユース・リーグ（ユース年代のチャンピオンズ・リーグ）では２試合に出場して１ゴール・１アシストを記録している。

　ただ、ソウレの主戦場はセリエＣで、いまだセリエＡの公式戦には出場していない（プレシーズンマッチや親善試合など、非公式の試合ではトップチームでプレー）。そのため、『Tuttosport』『Sky sport』などイタリアの各メディアは、「リオネル・スカローニ監督のサプライズ」と称して、驚きを持ってソウレの代表初招集を伝えた。

　メディアのなかには、18年９月にイタリア代表のロベルト・マンチーニ監督がトップチームの出場経験がないローマのニコロ・ザニオーロを初招集した前例も紹介している。

　ザニオーロのように将来を嘱望されるソウレは、そのプレースタイルから「ニュー・ディ・マリア」と言われており、またイタリアのメディアはトップチームの中心選手ディバラの名前を持ち出して、「ディバラの後継者」、「新たな宝石」とも形容している。
 

　そんなソウレは、10月下旬に受けたスペイン『AS』紙のインタビューで、「イタリアＵ－19代表から招集の打診があったが、それは断った」と明かし、「アルゼンチン代表からの招集を待っている」とも話していた。そして今回、希望通りにアルゼンチン代表に選ばれている。

　かつてイタリア代表に呼ばれた後、急成長を遂げたザニオーロのように、ソウレも今回の初招集をきっかけにユベントスで飛躍できるのか注目だ。

　アルゼンチン代表の招集メンバーは次の通り。

GK
フランコ・アルマーニ（35歳／リーベル・プレート）
エミリアーノ・マルティネス（29歳／アストン・ビラ）
ファン・ムッソ（27歳／アタランタ）
フェデリコ・ゴメス・ゲル（17歳／ティグレ）※

DF
ニコラス・オタメンディ（33歳／ベンフィカ）
マルコス・アクーニャ（30歳／セビージャ）
ヘルマン・ペセーラ（30歳／ベティス）
ニコラス・タグリアフィコ（29歳／アヤックス）
ルーカス・マルティネス・クアルタ（25歳／フィオレンティーナ）
ゴンサロ・モンティエル（24歳／セビージャ）
ナウエル・モリーナ（23歳／ウディネーゼ）
クリスティアン・ロメロ（23歳／トッテナム）
リサンドロ・マルティネス（23歳／アヤックス）
ガストン・アビラ（20歳／ロサリオ・セントラル）※

MF
アンヘル・ディ・マリア（33歳／パリSG）
レアンドロ・パレデス（27歳／パリSG）
ロドリゴ・デ・パウル（27歳／Ａ・マドリー）
ギド・ロドリゲス（27歳／ベティス）
ジオバニ・ロ・チェルソ（25歳／トッテナム）
エセキエル・パラシオス（23歳／レバークーゼン）
ニコラス・ドミンゲス（23歳／ボローニャ）
エンソ・フェルナンデス（20歳／リーベル・プレート）※
ティアゴ・アルマダ（20歳／リーベル・プレート）※
エセキエル・セバジョス（19歳／ボカ・ジュニオルス）※
クリスティアン・メディナ（19歳／ボカ・ジュニオルス）※
サンティアゴ・シモン（19歳／リーベル・プレート）※
マティアス・ソウレ（18歳／ユベントスＵ－23）※

FW
リオネル・メッシ（34歳／パリSG）
パウロ・ディバラ（27歳／ユベントス）
ホアキン・コレア（27歳／インテル）
アンヘル・コレア（26歳／Ａ・マドリー）
ラウタロ・マルティネス（24歳／インテル）
ニコラス・ゴンサレス（23歳／フィオレンティーナ）
フリアン・アルバレス（21歳／リーベル・プレート）

※＝初招集

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部