プロ分析官がオマーン戦を展望。“大迫か古橋か”問題にも鋭く切り込む

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年11月14日

全ての人達の力が合わさってチーム

ITやテクノロジーの分野では日本は決して最先端ではない。(C)JFA

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 近年はアジアの中でも差が詰まってきているとよく言われます。しかし、ピッチ内の選手の質や、実績などは顕著に詰められているとは感じません。一方で忘れてはいけないのが、ピッチ外、サッカー以外の差についてです。

 テクノロジー面も含めて、日本は最先端ではありません。特に中東や東南アジアはピッチ外の部分でかなり進展してきています。経済的な部分や、特にIT分野では非常に充実してきている、と。

 実際にほかの国がどんなシステムを使っているかなどは表に出てこないので勝ち負けは言えませんが、日本のクラブチームや代表チームが分析に使っているソフトウェアは日本製ではありません。よって、当然他国も同じものを使える環境にあるわけです。

 ベトナムの事情はわかりませんが、オーストラリアが導入しているのは「スポーツコード」というソフトウェアです。彼らを含め、テクノロジーを使っているかどうかという差は間違いなく、なくなってきています。そこで重要なのは、その技術や情報をどう使っているかという部分です。

 Jリーグの各クラブも同じで、分析に使用する映像は全クラブが手に入る。それをどう料理するかが、アナリストやコーチ陣の質が問われる部分です。分析する人のレベルや、それをいかに選手に伝えるかという部分が戦績の差と無縁ではないことは忘れてはいけません。
 
 日本代表の森保一監督の進退問題なども取り沙汰されていましたが、それだけでなく、周りのスタッフも含めての議論が必要だと思います。映像編集している人や、コミュニケーションをとっているコーチ、スタッフが何をやっていて、どこまで落とし込めているのか。それに対する選手たちの信頼度はどうなのか。そんな全ての人達の力が合わさってチームなので。

 ここからはいわゆる折り返し戦です。一度対戦した国々と再び顔を合わせます。ベトナム戦からの違いは、次節の相手オマーンとは一度戦っているということ。さらに最終予選で他国と対戦している映像データもあるので、入念に準備はできる状況です。

 単純にこの前の試合でこうだったから、次もこうなるとは言えません。当然相手も最近の日本代表の試合を含めて分析しますし、前回対戦でオマーンが1-0で勝ったからといって、同じことをするとは限らないはずです。

 他国もスカウティングは当たり前にやっています。そうなると、直近のオマーンの中国戦がこうでしたというだけでは全く意味がない。そこからオマーンが日本をどう分析して、どこを修正してくるかまで読まないといけません。
 
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