• トップ
  • ニュース一覧
  • 【岩本輝雄】ヴォルティス鈴木徳真のサッカーセンスと、コンサドーレの充実ぶりに感服した横浜での“ひとりダブルヘッダー”

【岩本輝雄】ヴォルティス鈴木徳真のサッカーセンスと、コンサドーレの充実ぶりに感服した横浜での“ひとりダブルヘッダー”

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2021年10月19日

ここ3年で一番、出来が良かったかもしれない

マリノス相手に手痛い逆転負けを喫したコンサドーレ。悔しい結果になったけど、内容的には見応え十分だった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 マリノスとコンサドーレの一戦は、2-1でマリノスが逆転勝ち。ただ試合内容では、コンサドーレがほぼ圧倒していた。

 ここ3年ぐらいは、ミシャ率いるコンサドーレの試合をよく見ているんだけど、その中で、もしかしたら一番、出来が良かったかもしれない。

 コンサドーレはヴォルティスと同じく、自陣からのビルドアップがうまい。というか、チームとしての共有と実践では、さらにレベルが高いかもしれない。マリノスは前から強度の高いプレスをかけてくるけど、それをまったく気にせず、ダイレクトでテンポ良くボールを動かす。ほとんどリターンパスはなく、3人目の動きが絡んでくるから、簡単にプレスを外すことができる。

 足もとだけでつなぐのではなく、自分たちでキープしている間に、前線の選手は動き出しているから、ここぞというタイミングで裏を狙ったロングパスを供給できる。さらに、マリノスは両SBがわりと絞る傾向にあるから、たとえば左で作りながら、福森の正確無比なサイドチェンジ一発で局面をガラリと変えてみせる。

 個々の選手たちは常に良いところを見ているし、距離感も良い。加えて、前線でボールを確実に収められるチャナティップの存在が大きい。簡単に奪われないし、そこで時間を作ってから、ワイドを走らせてもいいし、近くにいる味方とのコンビネーションで中央から崩すこともできる。

 それでも、なぜ負けたのか。ひとつは、前半から多くの決定機を得ながらも、1点しか取れなかったこと。ミシャも試合後に「5点を取ってリードしてもおかしくなかった」と言っていたけど、まさにその通り。仕留めるべきところで仕留める。それができていれば、というゲームでもあった。
 
 そして、2つの失点は80分過ぎだった。兆候はあった。コンサドーレの守備は、オールコートのマンツーマン。当然、消費するスタミナは相当なものだ。前半は問題ないけど、後半になると、やっぱり徐々に相手との距離が離れていったり、ついていけなくなる。

 もっとも、ヨーロッパの強豪クラブは、そういうサッカーを90分やり切るからね。コンサドーレもそこを求めていると思う。目指すスタイルが完成されたときの破壊力が楽しみだから、これからも特に注目することになりそうだ。

“ひとりダブルヘッダー”は2試合とも横浜のクラブが勝ったけど、敗者にも見るべき部分がたくさんあったし、Jリーグを満喫できた楽しい週末だった。

【サポーターPHOTO】日産スタジアムに駆けつけた横浜・札幌サポーター!
 
【関連記事】
【J1採点&寸評】横浜FC5-3徳島|MOMは2得点の助っ人FW!徳島の点取り屋も2ゴールで存在感を発揮
【J1採点&寸評】横浜2-1札幌|MOMは劇的な決勝弾を挙げたトップスコアラー! 札幌は終盤の采配が裏目に…
「プレミアの変態FWみたい」マリノス前田大然の逆転弾に喝采!「完璧な場所でシュート」
J初ゴールは「タイガー・ウッズのようなイメージ」徳島の陽気な助っ人が上昇気流を巻き起こす!
「出番が来たら絶対に決めてやると」横浜・杉本健勇がチームを救う魂の同点ゴール! 途中出場での得点に確かな自信

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ