• トップ
  • ニュース一覧
  • 日本代表、“世代交代”を図るべきはFWと左SBか? 指揮官の無難で保守的な姿勢が閉塞状況を招いている

日本代表、“世代交代”を図るべきはFWと左SBか? 指揮官の無難で保守的な姿勢が閉塞状況を招いている

カテゴリ:日本代表

加部 究

2021年10月18日

大迫の後継者として招集すべき鈴木やオナイウにも…

森保監督が選択した遠藤、田中、守田の中盤のトライアングルは妥当な判断。しかし、その決断が遅過ぎた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

画像を見る

 現状の日本代表は、MFで人材や戦術のオプションに困ることはない。とくに遠藤航という遅咲きのデュエルマスターが生まれたことで、オーストラリア戦のように田中碧、守田英正とのトライアングルも実現した。久保建英、堂安律の離脱が長期化しそうな状況を考えても妥当な選択で、ただしそこに辿り着く決断が遅過ぎた。

 攻撃的MFは日本の名産だが、板倉滉、中山雄太らユーティリティ性の高い選手が増えつつあるボランチも競争率を増している。もし板倉が最終ラインに割って入る日がくれば、22歳の冨安健洋とのコンビを同年代の伊藤洋輝が脅かし、しばらくは質の高い切磋琢磨が保証されそうだ。

 さらに近い将来、活況を呈す気配が濃厚なのがGKである。五輪代表の谷晃生や大迫敬介らを、下の世代の小久保玲央ブライアンや鈴木彩艶など、サイズも含めて条件を揃えた選手たちが追いかけている。どんなスタイルを追求していくのかもっともメッセージ性を発信できるポジションだけに、指揮官にはもう少しアグレッシブな選択も欲しいところだ。

 逆に懸案事項になっているのが、大迫の1トップ以外に効果的なオプションを提示できていないFWと、長く長友が独占状態だった左SBである。ここは明らかに森保監督の無難で保守的な姿勢が閉塞状況を招いている。
 
 大迫の後継者としてポストワークを期待するのなら選択すべき、最有力の鈴木優磨の招集を頑なに見送り、フランスで結果を出しているオナイウ阿道の抜擢にも及び腰。反面、ゼロトップや2トップなど、別の解決策を探す姿勢も見えてこない。

 また左SBも、せっかく東京五輪で目処が立ちつつあった中山の起用に慎重で、同時にFC東京までもが無条件で右利きの長友を左で起用し、数少ないレフティの有力候補だった小川諒也を右に回すという奇策を選んだ。このままだと左SBの世代交代は、代表監督が代わり、19歳の畑大雅の成長待ちということにもなりかねない。

 ただし歴史を俯瞰しても、日本の選手層は過去最高に厚みを増しており、明確な弱点も解消されつつある。逆に世代交代を努めて意識しなければならないのは、FWと左SBくらいしかない。

 こうした活況が見え難いのは、やはり代表監督の選択の影響が大きく、こういう時代だからこそ保守的な踏襲志向より、アイデアの豊富な積極志向のリーダーが適していたに違いない。

文●加部 究(スポーツライター)

【W杯アジア最終予選PHOTO】日本 2-1オーストラリア|浅野がOG誘発で勝ち越し!一時同点に迫られるも宿敵オーストラリアから勝点3もぎ取る!

【PHOTO】オーストラリア撃破にはじける笑顔!試合後の日本代表戦士を大特集!

【PHOTO】スタメン抜擢でいきなりゴール!窮地の日本を救った田中碧を特集!

【PHOTO】埼玉スタジアムに駆けつけ、選手を後押しする日本代表サポーター!
 
【関連記事】
タレントを揃える日本とオーストラリアの歴然とした“戦力差”。それでも中東勢を含め力関係が拮抗しているだけに…
「あれだけ才能のある選手だから」本田圭佑が日本代表から2年半遠ざかるストライカーの“再招集の可能性”に言及!「来年のW杯に…」
【識者に問う|日本代表は何点? 監督は続投?】65点。遅すぎた改編という感は否めないが…即時解任はNO。ただ限界も見えている
「2人とも可愛すぎる」岩渕真奈&長谷川唯、ロンドン名所での私服ツーショットにファン大反響!
「復帰予定は12月下旬」久保建英の長期離脱にマドリー寄りメディアが嘆き!「最高のプレーをしていたのに…深刻な事態だ」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ