チームを落ち着かせる中盤の選手が出てきて欲しい
特にこの試合で残念だったのは、お互いの距離感や角度の部分と、ゲームコントロールの部分のふたつです。
縦に速い単調な攻撃を続けてしまったため、選手間の距離が離れ、3人、4人と連携・連動するプレーが数えるほどしかできませんでした。また、ボールを受ける際にやや一直線にもらいに行くことが多く、出し手と受け手の角度も悪かった。
失点のシーンに関しても、暑い中でやっていて、後半になって体力的に厳しくなってくると、選手心理としては身体を張ってキープするより、早くボールを離したいという考えにもなります。
そうして安易に出されたパスが味方に合わなかった。柴崎選手がもうひとつボールを持てれば、ボランチの遠藤選手へのパスができたはずです。吉田選手のフォローの立ち位置が少し違えばもう少し安心してパスも出せたかもしれません。そもそも柴崎選手が受けたパス自体もズレていたのも確かです。
普段できているはずのそうしたちょっとしたポジショニングやボールタッチ、パスなどの細部にミスが多かったことは心配です。
ミスをすることで相手にプレスを仕掛ける勇気を与えます。長い距離でも走れる活力を与えてしまいます。そしてゲームの流れも切ってしまいます。
ここまで言及するのは言い過ぎかもしれませんが、古橋選手の投入直後、前線からのプレスも効いて、少し流れがよくなりかけた矢先、65分くらいの場面で、長友選手のGKへのバックパスが浮き球になって、相手に詰められる場面もありました。
縦に速い単調な攻撃を続けてしまったため、選手間の距離が離れ、3人、4人と連携・連動するプレーが数えるほどしかできませんでした。また、ボールを受ける際にやや一直線にもらいに行くことが多く、出し手と受け手の角度も悪かった。
失点のシーンに関しても、暑い中でやっていて、後半になって体力的に厳しくなってくると、選手心理としては身体を張ってキープするより、早くボールを離したいという考えにもなります。
そうして安易に出されたパスが味方に合わなかった。柴崎選手がもうひとつボールを持てれば、ボランチの遠藤選手へのパスができたはずです。吉田選手のフォローの立ち位置が少し違えばもう少し安心してパスも出せたかもしれません。そもそも柴崎選手が受けたパス自体もズレていたのも確かです。
普段できているはずのそうしたちょっとしたポジショニングやボールタッチ、パスなどの細部にミスが多かったことは心配です。
ミスをすることで相手にプレスを仕掛ける勇気を与えます。長い距離でも走れる活力を与えてしまいます。そしてゲームの流れも切ってしまいます。
ここまで言及するのは言い過ぎかもしれませんが、古橋選手の投入直後、前線からのプレスも効いて、少し流れがよくなりかけた矢先、65分くらいの場面で、長友選手のGKへのバックパスが浮き球になって、相手に詰められる場面もありました。
単調な攻撃やちょっとしたズレからのミスをなくすためにも、ここぞというところで、チームを落ち着かせる中盤の選手が出てきて欲しいなと感じます。
完全アウェーのなか、声が通らなくてもパスひとつ、もっと言えばボールの持ち方ひとつで、メッセージをチーム全体に与えられるような。まさに遠藤保仁選手のような存在が必要だなと感じます。
まずは、すぐに次の試合があります。9月シリーズの時と同じで、このダメージを心身ともにいかに回復するかが、オーストラリア戦に向けて最重要なことです。
さらに、みなができるはずのことをしっかりと取り組み、日本の良さを引き出せれば、相手にとっても嫌なプレーになるはずです。対人、デュエルというのは攻守において永遠に上げ続けていかないといけない部分。その上で味方との適切な距離感をとり、お互いにサポートしやすい角度で、ボール状況を予測して3人、4人で連携するという、日本の良さを発揮してほしいと思います。
【著者プロフィール】
明神智和(みょうじん・ともかず)/1978年1月24日、兵庫県出身。シドニー五輪や日韓W杯でも活躍したMF。黄金の中盤を形成したG大阪では2014年の国内3冠をはじめ数々のタイトル獲得に貢献。現在はガンバ大阪ユースコーチとして活躍中。また、「初の著者『徹する力』を2月26日に上梓した。
【W杯アジア最終予選PHOTO】日本 0-1 サウジアラビア|ミスから痛恨の失点…攻撃陣も不発に終わり、予選突破に向け痛すぎる敗戦
完全アウェーのなか、声が通らなくてもパスひとつ、もっと言えばボールの持ち方ひとつで、メッセージをチーム全体に与えられるような。まさに遠藤保仁選手のような存在が必要だなと感じます。
まずは、すぐに次の試合があります。9月シリーズの時と同じで、このダメージを心身ともにいかに回復するかが、オーストラリア戦に向けて最重要なことです。
さらに、みなができるはずのことをしっかりと取り組み、日本の良さを引き出せれば、相手にとっても嫌なプレーになるはずです。対人、デュエルというのは攻守において永遠に上げ続けていかないといけない部分。その上で味方との適切な距離感をとり、お互いにサポートしやすい角度で、ボール状況を予測して3人、4人で連携するという、日本の良さを発揮してほしいと思います。
【著者プロフィール】
明神智和(みょうじん・ともかず)/1978年1月24日、兵庫県出身。シドニー五輪や日韓W杯でも活躍したMF。黄金の中盤を形成したG大阪では2014年の国内3冠をはじめ数々のタイトル獲得に貢献。現在はガンバ大阪ユースコーチとして活躍中。また、「初の著者『徹する力』を2月26日に上梓した。
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