南野の２ゴールや三笘の移籍後初ゴールも大きく取り上げられていたけど、正直国内カップ戦の試合だから評価しにくい。プレミアリーグもカップ戦は明らかにメンバーを落として臨むからね。その点、先週末のリーグ戦のゲームで、僕はなんでこのゴールをもっと取り上げないんだと思ったのが、移籍騒動の末にシント＝トロイデンに残留した鈴木優磨の初ゴールだよ。
 

　このゴールは日本人選手３人の連係から生まれたもので、作りの部分からフィニッシュの精度まで完璧だった。鈴木のゴールも素晴らしかったけど、林のポストプレーは安定していたし、橋岡のクロスも凄い精度だった。このゴールの前にも３人の連係から、林の決定機が生まれていたね。相手もリーグの強豪ヘンクで、最終的に伊東のアシストから生まれた逆転弾で敗れるんだけど、これからの可能性を大いに感じさせるパフォーマンスだったよ。

　日本では、なぜかこういう良いプレーを大きく取り上げてくれないことがあるんだ。なんで？ 鈴木が日本代表に選ばれてないから？ 代表だろうと、代表ではなかろうと、いいプレーをまっとうに取り上げていかなかったら日本人は世界のサッカーのことを何も知らないままだよ。

　それに、９月シリーズの日本代表の戦いぶりを見ても、やっぱりＡ代表にふさわしいのは、トップリーグでいま結果を出している選手だ。FWだったら、大迫よりもふさわしい選手がいるんじゃないのかな？

構成●サッカーダイジェストWeb編集部