【連載】識者同士のリーガ放談「3冠バルサは、ふたたび黄金期を築くのか?」

カテゴリ:ワールド

豊福晋

2015年06月12日

カンテラ色、カタルーニャ色は薄くなっている。

就任1年目の3冠達成でペップに肩を並べたL・エンリケに対するロホ記者の評価は――。 (C) Getty Images

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豊福:3冠を達成したいま、地元で話題になっているのが、「このバルサは第二次黄金期を築き上げることができるのか」です。ペップ・グアルディオラが率いた08-09シーズンからの4年間を第一次黄金期としてですが、これについてはどう考えています?
 
ロホ:私はできると思う。メッシ、スアレス、ネイマールの3人は、少なくともあと数年はピークを保てるからだ。その意味では、このチームの賞味期限はこの3人がいつまで全盛期でいられるか、だろうね。
 
豊福:グアルディオラは、二度のチャンピオンズ・リーグ優勝(09年と11年)をはじめ、4年間で14のタイトルを獲得しました。改めて、これはとんでもないことです。ちょっとやそっとでは達成できない。
 
 でも、ルイス・エンリケはペップと同じように就任1年目で3冠を勝ち取った。今年中にあと3つのタイトル、8月のUEFAスーパーカップとスペイン・スーパーカップ、そして12月のクラブワールドカップ――日本で開催されます――も獲得して年間6冠を達成したら、これもペップに肩を並べる。
 
 そうなったら、「ルイス・エンリケはグアルディオラを超えられるか」という議論が、当然のように活発になるでしょう。
 
ロホ:ただ、やはりどうしてもインパクトではペップには敵わないんだ。ペップはバルセロニスタが大好きなパスサッカーを極めて高い次元で機能させたわけだし、あのときのチームにはもっとカンテラの選手がいたから。
 
豊福:たしかに、カンテラーノ(下部組織出身者)の数は急激に減っています。ユーベとのCL決勝も、スタメンにカンテラーノは4人だけだった。メッシ、イニエスタ、ブスケッツ、そしてピケ。そのうち、地元カタルーニャ人はブスケッツとピケのふたり。ペップ時代はそこにプジョール、シャビ、バルデス、ペドロがいて、そのうち3人はカタルーニャ人でしたから。
 
ロホ:カンテラ色、カタルーニャ色は間違いなく薄くなってきている。大物は、今後も引き続き加入してくるだろうがね。
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