なぜ五輪に強かったアルゼンチンは、早々に東京を去ったのか【東京五輪】

カテゴリ:メガクラブ

リカルド・セティオン

2021年08月10日

揶揄し合っていたブラジルとの明暗が分かれる

 それにしても、2大会連続でグループステージ敗退はサッカー大国としては由々しき問題だ。今大会後にはオリンピックでのあり方が見直されるかもしれない。クラブチームとの話し合いも持たれるだろう。

 ところで、このアルゼンチンの敗退を受けて、ブラジルとアルゼンチンの選手の間でちょっとした攻防があったのをご存知だろうか。

 すべてはコパ・アメリカから始まっている。コパが始まる前、ブラジル代表のドウグラス・ルイスは自身のSNSにトロフィーの写真を載せ、「優勝に向けて進もう」と投稿した。しかし決勝の後、アルゼンチンのラウタロがその投稿に「Tchau hermanitos(バイバイ、弟くん!)」とコメントをつけて揶揄した。
 
 また大会中のリシャルリソンの「カップを勝ちとろう」と書いたインスタにも、大会後にアンヘル・ディ・マリア、マウロ・イカルディ、ラウタロが同様に笑い顔の絵文字と共に「Tchau hermanitos」と書き込んだ。

 今回のアルゼンチンのオリンピックでの敗退は、その格好のリベンジの材料となった。ドウグラス・ルイスはインスタに、リシャルリソンらブラジルの選手たちと共に、にこやかに手を振る画像を載せ、「Tchau hermanitos」との文字をつけた。東京を去るアルゼンチンにバイバイ!という訳だ。

 それに対し、ディ・マリアはブラジルの対戦相手を応援すると公言。またリシャリルソンがドイツ相手にハットトリックを決めた時には、アルゼンチンの選手たちが「コパ・アメリカの決勝の時に、お前はどこにいたんだよ」と揶揄している。

 アルゼンチンはオリンピックを軽視して、早期敗退。一方、ブラジルはコパ・アメリカでのリベンジを図るかのように力を注ぎ、連覇を果たした。明暗はくっきりと別れたのだった。

文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
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