本田がオーストリア3部のSVホルンを買収。一大プロジェクトの狙いとは?

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェスト編集部

2015年06月10日

最速で3シーズン後の1部昇格とCL出場。

将来的にSVホルンを経由した選手が、日本代表に選出される日が来るかもしれない。(C) SOCCER DIGEST

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 日本人選手の獲得だけでなく、今後はアジアのマーケット拡大にも動く可能性が高い。1922年にニーダーエスターライヒ州ホルン郡に創設されたSVホルンは、長らく下部リーグに所属。2012年に3部リーグで優勝して、2部昇格を果たした。オーストリア・ブンデスリーガ(1部)の経験はない。
 
 2014-15年シーズンは2部で10チーム中9位に低迷。3部降格の憂き目に遭っている。経営状況も決して良くないため、本田のブランド力を生かして、日系企業やアジアの企業開拓に動く必要がある。
 
 着実にチーム力を上げ、しっかりとしたクラブの基盤も築かなければならない。先行きは決して安泰ではないため、クラブの首脳陣や補強などの強化に動くフロント職は、ESTILOから送り出す方針だ。それはピッチ上だけでなく、運営面でも本田の意思が色濃く、クラブに浸透することを意味している。
 
 最速で3シーズン後の1部昇格。そして、チャンピオンズ・リーグ出場を目指す。ホームスタジアムのフォルクス・バンク・アレナは収容4000人の小さなスタジアム。チェコとの国境付近にある人口約3万人の田舎町で、そんなビッグドリームを掴むのは、たやすいことではないだろう。1部昇格だけでなく、チャンピオンズ・リーグ出場権を得るためには、クラブの強化だけではない、数多くの難題が待ち受けているはずだ。
 
 それでも、ヨーロッパの最高峰を目標に掲げるのは、これまでワールドカップ優勝を主張し続けてきた本田らしい。
 
 現在はザルツブルクに南野拓実が在籍するオーストリア・ブンデスリーガ(1部)は10チームで争われ、1、2位がチャンピオンズ・リーグ予選に出場。3、4位がヨーロッパリーグの出場権を得る。20クラブ近くが争うセリエAや、プレミアリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなど欧州主要リーグと比較しても、ヨーロッパの大舞台に立つ可能性が高いのは事実だ。日本人選手獲得に加えて、チーム強化がすぐに目に見える結果へと結びつきやすいところも、オーストリアのクラブ買収の背景にある。
 
 まずは6月下旬に東京で開催されるSVホルンのトライアウト。ここで、何人の日本人選手を獲得するかが注目される。本田の夢のプロジェクトは、まだ始まったばかりだ。
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