ここまでの隙のない戦いを続けられれば勝ち上がれるはずだ
また左サイドハーフに入った旗手は、機転が利いた動きで様々な局面でチームを助けていた。ボールをキープできるし、DFを見ながら自分の立ち位置を的確に変えられる。そうした持ち味を組織のなかで遺憾なく発揮していた。
そして見逃せなかったのが上田だ。自らは得点できなかったが、彼の技術は素晴らしい。
まずはターン。縦に入ってきたボールをしっかり前を向いてゴールに進むことができる。そして、そこからのシュートも絶妙だ。GKが弾いた先に何かが起きるように打つのがセオリーだが、先制点や2点目につながったシュートは、まさにそのお手本のようだった。前半の2点が生まれたのは、こぼれ球に久保や酒井が詰めていたのもチームとしての機能性を感じさせたが、上田の功績は大きかった。
この3人を例に挙げられるようにフランス戦の先発の起用は当たっていたし、それはコンセプトが浸透していることの証明でもある。次に期待が持てる戦いを見せてくれたと言える。
後半には休めるべき選手をしっかり休ませることができたのも、次の試合につながる好材料だ。
そして見逃せなかったのが上田だ。自らは得点できなかったが、彼の技術は素晴らしい。
まずはターン。縦に入ってきたボールをしっかり前を向いてゴールに進むことができる。そして、そこからのシュートも絶妙だ。GKが弾いた先に何かが起きるように打つのがセオリーだが、先制点や2点目につながったシュートは、まさにそのお手本のようだった。前半の2点が生まれたのは、こぼれ球に久保や酒井が詰めていたのもチームとしての機能性を感じさせたが、上田の功績は大きかった。
この3人を例に挙げられるようにフランス戦の先発の起用は当たっていたし、それはコンセプトが浸透していることの証明でもある。次に期待が持てる戦いを見せてくれたと言える。
後半には休めるべき選手をしっかり休ませることができたのも、次の試合につながる好材料だ。
私がもっとも疲労度を心配していた遠藤と田中の2ボランチも、後半途中から温存させ、累積警告も回避できた。酒井が警告を受けて、次戦に出場できたないのは残念ではあるものの、厳しい戦いではひとりくらい欠場者が出るのは仕方ない。酒井には戻ってきた時の奮起を願いたい。
さて、ここからはまったく違うステージになる。自分たちや相手の勝点などは関係なく、勝つか負けるかの一発勝負。しかも、90分で決着がつかなければ延長に入り、よりタフな試合になる可能性もある。いかに一戦一戦をフルに近い状態で戦うかがポイントだ。
グループリーグでの戦いを見るに、日本はここまでの隙のない戦いを続けられれば勝ち上がれるはずだ。つまり、自信を持ってやり続けられるか。そして疲労が蓄積するなかで、どれだけ身体とメンタルを100パーセントに近いコンディションに戻せるかがカギになる。
そこで、ある程度慣れている環境でやれている自国開催というアドバンテージがより活きてくるかもしれないし、フランス戦でSBからボランチに移った中山や、サイドハーフやSBをやった旗手といったユーティリティなプレーヤーの働きも肝になるだろう。誰が出ても遜色なくプレーしていくこと。そうした総合力がこれまで以上に問われる。
■プロフィール
関塚 隆(せきづか・たかし)/1960年10月26日生まれ、千葉県出身。現役時代は八千代高から早稲田大へ進学し、本田技研で活躍。91年に現役を引退し指導者に転身。母校の早大ア式蹴球部監督を経て、鹿島、清水のコーチを歴任し、2004年に川崎の監督に就任。10年からはU-23日本代表監督として指揮を執り、ロンドン五輪を経験。44年ぶりのベスト4へ導く。大会後、磐田、千葉で指揮を執り、18年に再び日本サッカー協会に入り、技術委員長やナショナルチームダイレクターを歴任した。
構成●サッカーダイジェスト編集部
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さて、ここからはまったく違うステージになる。自分たちや相手の勝点などは関係なく、勝つか負けるかの一発勝負。しかも、90分で決着がつかなければ延長に入り、よりタフな試合になる可能性もある。いかに一戦一戦をフルに近い状態で戦うかがポイントだ。
グループリーグでの戦いを見るに、日本はここまでの隙のない戦いを続けられれば勝ち上がれるはずだ。つまり、自信を持ってやり続けられるか。そして疲労が蓄積するなかで、どれだけ身体とメンタルを100パーセントに近いコンディションに戻せるかがカギになる。
そこで、ある程度慣れている環境でやれている自国開催というアドバンテージがより活きてくるかもしれないし、フランス戦でSBからボランチに移った中山や、サイドハーフやSBをやった旗手といったユーティリティなプレーヤーの働きも肝になるだろう。誰が出ても遜色なくプレーしていくこと。そうした総合力がこれまで以上に問われる。
■プロフィール
関塚 隆(せきづか・たかし)/1960年10月26日生まれ、千葉県出身。現役時代は八千代高から早稲田大へ進学し、本田技研で活躍。91年に現役を引退し指導者に転身。母校の早大ア式蹴球部監督を経て、鹿島、清水のコーチを歴任し、2004年に川崎の監督に就任。10年からはU-23日本代表監督として指揮を執り、ロンドン五輪を経験。44年ぶりのベスト4へ導く。大会後、磐田、千葉で指揮を執り、18年に再び日本サッカー協会に入り、技術委員長やナショナルチームダイレクターを歴任した。
構成●サッカーダイジェスト編集部
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