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中学時代、レギュラーではなかった林大地が世界大会決勝でスタメンに抜擢されると…。【東京五輪メンバーのルーツ探訪】

カテゴリ:日本代表

古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

2021年07月28日

中学生の時は「ビースト」というあだ名はなかった

世代別代表に初招集されたのが今年のアルゼンチン戦。そこでゴールを奪ってアピールに成功した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 チームは1-2で敗れたものの、林はポジティブな印象を残した。現に鴨川もこのストライカーの能力をこう評している。

「限られたチャンスで点を取りますよね。それは決して運じゃなくて、相手の怖いところにいつもポジションを取っていて、セカンドボールも意識しているからこそです」

 位置取りと嗅覚で勝負。それが林のスタイルと言えるだろう。G大阪ユースには昇格できなかったが、高校、大学でのキャリアを通して点取り屋としての感覚を磨いていく。

 攻撃的MFでも起用されていた履正社高では、1年次に出場した冬の選手権で3試合・2得点。FWに専念した大阪体育大では、3年次の関西サッカーリーグ1部で22試合・24得点と圧倒的な成績を残すと、その年(19年)の8月3日にサガン鳥栖への加入内定が発表された。
 
 そして同年8月11日に特別指定選手として臨んだJデビュー戦──鳥栖対セレッソ大阪戦で途中出場からゴールを決めるなど、ここでも勝負強さを発揮している。

 そして──。がむしゃらにゴールを目指し、得点後は感情をむき出しに豪快な雄叫びを上げる。林大地はそんな姿からいつしか「ビースト」と呼ばれるようになった。

 鴨川は「(G大阪Jrユース当時は)そう呼ばれていませんでしたが、なんとなく分かりますね(笑)」という。というのも、中学生の時から「がむしゃらに戦い、ゴールを奪えば気持ちを全面に出して喜びを表現していた」からだ。

「勝負強いビースト」への注目度が一気に高まったのが、21年3月29日に行なわれたU-24アルゼンチン代表戦だろう。堂安律の怪我で追加招集された林は先発出場したこの試合で先制弾。自身初の世代別代表での活動、しかも抜擢されたゲームでの堂々たる仕事ぶりといい、得点後の雄たけびといい、まさに「勝負強いビースト」だった。

 アルゼンチン戦のゴールが決定打のひとつとなり、結果的に“22人”の登録メンバーに選ばれ、東京五輪行きを叶えたのは、ある意味シンデレラストーリーだ。

 鴨川は期待に胸を膨らませている。「もし試合に出たら、決めてくれるんじゃないか」と。過去の活躍が物語るとおり、林には何かやってくれそうな雰囲気がある。

 東京五輪という大舞台でも勝負強さを見せつければ、その時彼は「世界のビースト」になるはずだ。 〈文中敬称略〉

取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

※サッカーダイジェスト2021年7月22日号から一部を加筆修正して転載。

【日本代表PHOTO】東京オリンピックに挑む、選ばれし22選手を紹介!

【五輪代表PHOTO】バックアップメンバーからレギュラーへ!前線で体を張り、試合ごとに成長を見せる林大地!
 

他の21選手のルーツはサッカーダイジェスト7月22日号に掲載。

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