平さんの背中を見ていたから
怪我に苦しめられ、出場機会が多くない期間が続いた山田だったが、今季ここまでのリーグ戦22試合に出場し、4得点を記録。2011年に浦和でマークした6ゴールを超えるペースでゴールを量産している。コンスタントな活躍が続く背景にはもう一人の恩人の姿があったという。
2018年に39歳で引退し、今年7月22日に引退試合を行なった浦和のレジェンド、平川忠亮、現・浦和コーチだ。小さい頃から見続けた鉄人の背中に感じていたものとは――。
――◆――◆――
平さん(平川忠亮)に関しては、あの人ってどんな試合に出ても、平さん以上でも、平さん以下でもないというか、そういう常に安定して自分のプレーができる選手。
僕と真逆なんです。僕は試合に出ると、0か100かしかないようなプレーヤーだったのですごいなというか、そんな感覚でずっと見ていました。
平さんは、いつも練習の1時間とかそれ以上前に来て、ずっと毎日同じ準備をしてずっと同じことを繰り返して、どんな日でもそれをやっていた。そういうところが、どんな試合でも平さん以上でも、平さん以下でもないプレーを出せるところなのかなと、見て学んでいました。
ようやく僕もそれに近づけてきたのかなと思うところもあって、平均して70点くらいのプレーができるようになってきたというか、悪いように聞こえるけど、それは自分のなかではすごく大切なこと。安定した戦いができるようになったのは平さんの背中を見ていたからかなと感じます。
まだまだ力を生かし切れてはいないですが、自分のなかでは80点、90点のプレーを続けていきたい。でも、昔だったらチームの足を引っ張るような試合がけっこうあったんですけど、そういうゲームを少なくできてきたのは、自分にとって良いことだなと感じています。
やはりその原因は責任感や、勝負に対する責任を負えるように意識したことだと思います。
今までは前半戦を苦手として、その年の後半に良くなっていくことが多かった。コンディションもベストとしているところまではまだまだで、もっと良くしていかないといけないですが、逆に後半戦は自分自身に期待しているので、もっと活躍しないといけない。
湘南ベルマーレは見ている人に、勇気や感動を届けるようなサッカーをして勝つことが求められていると思う。見に来てくれた人たちが、感動した、楽しかったと思って、次にも見に来たいと思ってもらえるようなサッカーをするのがベルマーレ。そういうサッカーをして、J1にいないといけないと思います。日本で一番の舞台で湘南らしくサッカーをできるようにしないといけないなと感じています。
個人としてもチームの勝負の責任を負いつつ、自分の良さである得点に絡む部分をまだまだ出していかないといけない。自分でもっともっとできると思っているので、後半戦は自分にプレッシャーをかけて、自分の良さを出してチームに貢献していきたいと思います。
◆プロフィール
山田直輝(やまだ・なおき)/1990年7月4日生まれ、埼玉県出身。168センチ・64キロ。O型。北浦和SSC―浦和Jrユース―浦和ユース―浦和レッズ―湘南ベルマーレ―浦和レッズ―湘南ベルマーレ。10代で日本代表デビューを飾り、若くからその才能を買われてきた、走れるテクニシャン。三十路に突入し、10番を背負う“童顔の天才”は強みの運動量とテクニックに責任感をプラスして、若手も多いチームの攻撃陣を牽引する。
取材・構成●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)
【平川忠亮引退試合表彰式&セレモニー PHOTO】笑顔と感動の表彰式&セレモニー
2018年に39歳で引退し、今年7月22日に引退試合を行なった浦和のレジェンド、平川忠亮、現・浦和コーチだ。小さい頃から見続けた鉄人の背中に感じていたものとは――。
――◆――◆――
平さん(平川忠亮)に関しては、あの人ってどんな試合に出ても、平さん以上でも、平さん以下でもないというか、そういう常に安定して自分のプレーができる選手。
僕と真逆なんです。僕は試合に出ると、0か100かしかないようなプレーヤーだったのですごいなというか、そんな感覚でずっと見ていました。
平さんは、いつも練習の1時間とかそれ以上前に来て、ずっと毎日同じ準備をしてずっと同じことを繰り返して、どんな日でもそれをやっていた。そういうところが、どんな試合でも平さん以上でも、平さん以下でもないプレーを出せるところなのかなと、見て学んでいました。
ようやく僕もそれに近づけてきたのかなと思うところもあって、平均して70点くらいのプレーができるようになってきたというか、悪いように聞こえるけど、それは自分のなかではすごく大切なこと。安定した戦いができるようになったのは平さんの背中を見ていたからかなと感じます。
まだまだ力を生かし切れてはいないですが、自分のなかでは80点、90点のプレーを続けていきたい。でも、昔だったらチームの足を引っ張るような試合がけっこうあったんですけど、そういうゲームを少なくできてきたのは、自分にとって良いことだなと感じています。
やはりその原因は責任感や、勝負に対する責任を負えるように意識したことだと思います。
今までは前半戦を苦手として、その年の後半に良くなっていくことが多かった。コンディションもベストとしているところまではまだまだで、もっと良くしていかないといけないですが、逆に後半戦は自分自身に期待しているので、もっと活躍しないといけない。
湘南ベルマーレは見ている人に、勇気や感動を届けるようなサッカーをして勝つことが求められていると思う。見に来てくれた人たちが、感動した、楽しかったと思って、次にも見に来たいと思ってもらえるようなサッカーをするのがベルマーレ。そういうサッカーをして、J1にいないといけないと思います。日本で一番の舞台で湘南らしくサッカーをできるようにしないといけないなと感じています。
個人としてもチームの勝負の責任を負いつつ、自分の良さである得点に絡む部分をまだまだ出していかないといけない。自分でもっともっとできると思っているので、後半戦は自分にプレッシャーをかけて、自分の良さを出してチームに貢献していきたいと思います。
◆プロフィール
山田直輝(やまだ・なおき)/1990年7月4日生まれ、埼玉県出身。168センチ・64キロ。O型。北浦和SSC―浦和Jrユース―浦和ユース―浦和レッズ―湘南ベルマーレ―浦和レッズ―湘南ベルマーレ。10代で日本代表デビューを飾り、若くからその才能を買われてきた、走れるテクニシャン。三十路に突入し、10番を背負う“童顔の天才”は強みの運動量とテクニックに責任感をプラスして、若手も多いチームの攻撃陣を牽引する。
取材・構成●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)
【平川忠亮引退試合表彰式&セレモニー PHOTO】笑顔と感動の表彰式&セレモニー