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なでしこジャパン、苦しんだ五輪開幕戦での貴重な勝点1。満足できる結果と内容ではないが…

カテゴリ:Jリーグ

西森彰

2021年07月22日

「勝ちに行って、その結果、引き分けとなるのはよし」(高倉監督)

相手に主導権を握られる苦しい展開のなか、最後はなでしこの強靭なメンタルが勝点1獲得につながった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 前半を0-1で折り返した日本の高倉麻子監督は、ハーフタイムを挟んで田中美南を投入。47分、長谷川唯のクロスに合わせて走り込んだ田中が、相手ゴールキーパーと交錯してPKを獲得する。VAR判定の遅滞や相手ゴールキーパーの負傷治療などで変な間が空いたこともあってか、田中のキックは止められてしまった。

 ストレスをかけられたカナダも、試合を決めるべく反撃。アシュリー・ローレンス、アリシャ・チャップマンの両サイドバックの攻め上がりで、攻撃に関わる枚数を増やし、60分前後には、ジャニン・ベッキーらがいくつかの決定機を迎えたが、追加点は生まれない。

 日本の高倉監督は、62分に遠藤純、76分に杉田妃和を投入。遠藤は相手DFと差し違える勢いで、裏を狙って走り込む。杉田も局面へ関わり続け、日本がセカンドボールを拾う場面が増えてきた。こうした途中出場選手の活躍が、カナダから岩渕への警戒心を薄れさせた。

 84分、右サイドへ流れていた長谷川から、岩渕へ起死回生のフィードが送られる。右からシェリナ・ザドースキー、左からカディーシャ・ブキャナンに迫られながらも、日本の10番はしっかりと足を振り抜いた。日本女子サッカー代表として初めてとなる岩渕の5戦連続ゴール。これが、劣勢下の勝点1につながった。
 
 指揮官は、グループステージの状況によって戦い方を変化させることを含みながらも、「手堅く守って引き分けという発想で引き分けをとるのではなく、勝ちに行って、その結果、引き分けとなるのはよし」と口にしていた。この試合がまさにそれだろう。

 この日、オリンピックの女子サッカー参加12チームすべてが、開幕戦を戦った。そして、下馬評では優勝候補に推されているアメリカを含めて、先制点を奪われたチームは、ほとんどが敗れた。ビハインドを追いつき、勝点を獲得したのは日本のみだった。

 自分たちがやりたいサッカーを相手にされ、その術中に陥りかけながらも、強靭なメンタルで追いついての勝点1。満足すべき内容でも、結果でもないが、決して最悪ではない。

取材・文●西森 彰(フリーライター)

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