山下が「女子サッカーの世界で一番うまい」とリスペクトするGKとは
これに対して山下のほうも負けてはいない。日本のライン裏を脅かすボールにしっかりと対応していく。6月のウクライナ戦では、裏へ出されたバックスピンのかかったボールへ飛び出て処理しようとしたが、相手選手に先んじられ、入れ替わられた。代表の大橋昭好GKコーチは、ピンチに陥りながらも、山下が最善手を選んだと評価する。
「(ああいうピンチになると、GKは)『あわよくば……』という気持ちが働いて、相手に足をひっかけて、ファウルを犯してしまうシーン。そこはうまくこらえて、(ゴールから遠くなる)外側へ相手を行かせていた。山下には『あそこで判断を変えられたというのは、非常に良いプレーだったんじゃないか』とフィードバックしました」(大橋コーチ)
オーストラリアのサマンサ・カーら、スピードのあるオーストラリアのFWの速力も計算しながら、しっかりとボールを捌き、最終ラインの負担を軽減する。「裏への対応に関しては、今日はヤマ(山下)が本当によくやってくれて、私たちディフェンスラインの裏をカバーしてくれていたので、そこに関しては今日はやられていないかなと思います」(熊谷)。後半には、自分のところまでチェイシングしてきた相手選手を、足技で交わしてみせた。
GKとフィールドプレーヤーが、競うように好プレーを見せた日本は、FIFA女子ランキングでは格上のオーストラリアを相手に、クリーンシートで試合を終えた。
「(ああいうピンチになると、GKは)『あわよくば……』という気持ちが働いて、相手に足をひっかけて、ファウルを犯してしまうシーン。そこはうまくこらえて、(ゴールから遠くなる)外側へ相手を行かせていた。山下には『あそこで判断を変えられたというのは、非常に良いプレーだったんじゃないか』とフィードバックしました」(大橋コーチ)
オーストラリアのサマンサ・カーら、スピードのあるオーストラリアのFWの速力も計算しながら、しっかりとボールを捌き、最終ラインの負担を軽減する。「裏への対応に関しては、今日はヤマ(山下)が本当によくやってくれて、私たちディフェンスラインの裏をカバーしてくれていたので、そこに関しては今日はやられていないかなと思います」(熊谷)。後半には、自分のところまでチェイシングしてきた相手選手を、足技で交わしてみせた。
GKとフィールドプレーヤーが、競うように好プレーを見せた日本は、FIFA女子ランキングでは格上のオーストラリアを相手に、クリーンシートで試合を終えた。
東京オリンピックのグループリーグでは、初戦のカナダ、2戦目のイギリスに比べて、一段低く見られているチリだが、ここにはクリスティアン・エンドラーという名手がいる。パリ・サンジェルマンでもプレーするこのGKは、女子サッカーの世界では後進国に位置づけられていたチリを世界大会へ導き、さらに、そこで輝くことで母国のステータスを引き上げてきた。エンドラーをリスペクトする山下も、日本を象徴するGKを目指す。
「自分の中では、女子サッカーの世界で一番うまいGKで、可能ならユニホームを交換したいと思っています。ワールドカップでも、親善試合でもそうですけども、GKの差っていうのは FIFA ランキングに関係なく、その国特有のポテンシャルでもあります。日本サッカーの、今の自分を見せるために、試合に出たら証明したいと思っています」(山下)
取材・文●西森 彰(フリーライター)
「自分の中では、女子サッカーの世界で一番うまいGKで、可能ならユニホームを交換したいと思っています。ワールドカップでも、親善試合でもそうですけども、GKの差っていうのは FIFA ランキングに関係なく、その国特有のポテンシャルでもあります。日本サッカーの、今の自分を見せるために、試合に出たら証明したいと思っています」(山下)
取材・文●西森 彰(フリーライター)