• トップ
  • ニュース一覧
  • 格上の豪州相手にクリーンシート! なでしこ守護神・山下杏也加は日本を象徴するGKを目指す

格上の豪州相手にクリーンシート! なでしこ守護神・山下杏也加は日本を象徴するGKを目指す

カテゴリ:日本代表

西森彰

2021年07月15日

山下が「女子サッカーの世界で一番うまい」とリスペクトするGKとは

豪州戦では相手選手を翻弄する足技でも魅せた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

画像を見る

 これに対して山下のほうも負けてはいない。日本のライン裏を脅かすボールにしっかりと対応していく。6月のウクライナ戦では、裏へ出されたバックスピンのかかったボールへ飛び出て処理しようとしたが、相手選手に先んじられ、入れ替わられた。代表の大橋昭好GKコーチは、ピンチに陥りながらも、山下が最善手を選んだと評価する。

「(ああいうピンチになると、GKは)『あわよくば……』という気持ちが働いて、相手に足をひっかけて、ファウルを犯してしまうシーン。そこはうまくこらえて、(ゴールから遠くなる)外側へ相手を行かせていた。山下には『あそこで判断を変えられたというのは、非常に良いプレーだったんじゃないか』とフィードバックしました」(大橋コーチ)

 オーストラリアのサマンサ・カーら、スピードのあるオーストラリアのFWの速力も計算しながら、しっかりとボールを捌き、最終ラインの負担を軽減する。「裏への対応に関しては、今日はヤマ(山下)が本当によくやってくれて、私たちディフェンスラインの裏をカバーしてくれていたので、そこに関しては今日はやられていないかなと思います」(熊谷)。後半には、自分のところまでチェイシングしてきた相手選手を、足技で交わしてみせた。

 GKとフィールドプレーヤーが、競うように好プレーを見せた日本は、FIFA女子ランキングでは格上のオーストラリアを相手に、クリーンシートで試合を終えた。
 
 東京オリンピックのグループリーグでは、初戦のカナダ、2戦目のイギリスに比べて、一段低く見られているチリだが、ここにはクリスティアン・エンドラーという名手がいる。パリ・サンジェルマンでもプレーするこのGKは、女子サッカーの世界では後進国に位置づけられていたチリを世界大会へ導き、さらに、そこで輝くことで母国のステータスを引き上げてきた。エンドラーをリスペクトする山下も、日本を象徴するGKを目指す。

「自分の中では、女子サッカーの世界で一番うまいGKで、可能ならユニホームを交換したいと思っています。ワールドカップでも、親善試合でもそうですけども、GKの差っていうのは FIFA ランキングに関係なく、その国特有のポテンシャルでもあります。日本サッカーの、今の自分を見せるために、試合に出たら証明したいと思っています」(山下)

取材・文●西森 彰(フリーライター)
【関連記事】
「日本戦でこんなことは滅多にない」豪州指揮官は何に驚いたのか? 「ニッポンが最も技術的に優れているから…」
【なでしこジャパン1-0オーストラリア|採点&寸評】MOMは最後の砦となった主将。途中出場の12番と守護神も最高評価!
「日本代表の試合を見るのは楽しい」英紙記者がなでしこを称賛! 豪州チームへの評価は…
「一番高いところまで昇り詰めたい」豪州戦勝利のなでしこJ、高倉監督が五輪金メダル獲りへ意欲!
「マナドーナさすがやわ~」「勝ったけど…」なでしこがオーストラリアに辛勝! ファンは期待と不安のせめぎ合いに

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ