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U-24日本代表、ホンジュラス戦で突き付けられた課題――梅雨明けの五輪本番で求められるマネージメント

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2021年07月13日

駒不足を露呈したポジションは意外にも…

日本は後半ペースダウンしたものの、交代選手が攻撃を活性化。終盤に堂安が追加点を挙げ、勝負を決めた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 森保監督は「選手の多くが約1か月半、試合から離れていて、キツい中でプレーしてもらおうと思った」とあえて遠藤や堂安らを長く引っ張った意図を明かしたが、コンディション的にはまだまだと言わざるを得ない。2008年北京、2012年ロンドンと2度の五輪を経験している吉田は「まだ(調整の)過程の途中にあるけど、いい形で来ている。個人的にもいいプロセスを踏めている」と前向きに語ったのは心強かったが、本当に10日後の南ア戦で90分間走り切れる状態に全員が仕上がっているかどうかは分からない。そこはまだまだ不安は拭えない。

 今週から来週にかけて関東地方が梅雨明けする可能性も高く、本大会期間中はナイトゲーでも気温が30度前後まで達することも考えられる。となれば、走力や持久力の部分にはより神経を尖らせなければいけない。「ホームなので時差もないし、長く日本にいる選手ばかりが揃っている」と吉田も言うように、真夏の日本特有の気象条件や環境面をアドバンテージにしていかない限り、彼らが悲願のメダルは手にするのは難しい。ホンジュラス戦での急激なペースダウンをいい教訓にして、ここからさらに追い込みをかけていくべきだ。
 
 もうひとつ、気になったのが、主力組以外の選手層の部分。前述の通り、後半途中から田中碧や林が下がり、ラスト10分の段階で吉田、酒井、久保もアウト。終盤の陣容は、ディフェンスライン(右から)に橋岡大樹(シント=トロイデン)、冨安、町田浩樹(鹿島)、中山、ボランチに板倉滉(フローニンヘン)と遠藤、2列目に堂安、三好、相馬勇紀(名古屋)、1トップに前田大然(横浜)という並びになった。その矢先の85分に相馬のお膳立てから堂安の3点目が入ったのはポジティブな要素と言えるが、守備陣やボランチ含めて連係・連動という意味ではややスムーズさを欠く傾向が見て取れた。

 直後には中山が右足のけいれんを起こし、トレーニングパートナーの藤田譲瑠チマ(徳島)との交代を強いられたのだが、懸念要素のひとつだったボランチの駒不足をいきなり露呈する格好になったのだ。この時点でキャプテンマークを巻いていた遠藤が疲労困憊でかなり重くなり、若い藤田がキビキビとした動きで中盤を支えてはいたものの、彼は本大会には出られない。中山にアクシデントが起き、板倉も最終ラインに入らざるを得なくなった時、ボランチ要員が薄いというのは問題だ。
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