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五輪“最強ボランチ陣”に穴はないか?「決勝まで出続ける姿を…」遠藤航の決意の裏側に潜む一抹の不安

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2021年07月11日

遠藤不在時のファーストチョイスは田中碧と板倉のコンビと見ていい

ボランチでのコンビ起用も予想される田中(左)と板倉(右)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 森保監督体制発足後、最初の国際大会だった2019年アジアカップ(UAE)を振り返っても、開幕直前に守田英正(サンタクララ)が負傷離脱。塩谷司を急きょ追加招集したものの、融合時間が足りず、初戦・トルクメニスタン戦(アブダビ)では柴崎岳(レガネス)と冨安健洋(ボローニャ)の急造コンビで挑んだが、案の定、苦戦を強いられた。

 その後、柴崎と遠藤のコンビが安定。青山敏弘(広島)の途中離脱など予期せぬ事態にも直面しながらも、準決勝まで勝ち進んだ。しかし、チームの要へと成長した遠藤がケガで決勝のカタール戦に出られなくなり、森保監督は塩谷を抜擢。柴崎と並べたが、そこがギクシャクし、相手に付け込まれる結果になってしまった。このように、ボランチの軸を担う人間が出られなくなれば、チーム全体の歯車が狂う可能性もゼロではないのだ。

 そこで今回の陣容を見てみると、遠藤以外でボランチを主戦場とするのは田中碧と板倉滉と中山雄太。ただし、今のところ中山は左サイドバック(SB)がメイン。となると、遠藤不在時のファーストチョイスは田中碧と板倉のコンビと見ていい。

 ご存じの通り、彼らは川崎アカデミーでジュニア時代から一緒に育ってきた間柄。お互いの特徴を知り尽くしているのは心強いが、2人揃って五輪のような大舞台を主力として戦い抜いた経験はない。
 
 田中はU-17・U-20ワールドカップ(W杯)に出ておらず、板倉は2017年U-20W杯(韓国)に参戦したものの、初戦・南アフリカ戦途中の負傷で長いリハビリを強いられた。19年に赴いたオランダでは着実に国際経験を積み重ねているものの、クラブでリーグ戦を戦うのと、代表で短期決戦のビッグトーナメントに挑むのは全く違う。そういう意味でやはり懸念材料がないとは言えない。

 一方の中山は、板倉がケガで苦しんだ2017年U-20W杯でキャプテンを務め、全4試合フル出場している。それは前向きな要素だが、U-24日本代表で田中碧や板倉とボランチコンビを組んだ回数が少ないため、連係面が懸念される。とりわけ、遠藤とともに主力と位置付けられる田中との関係性が確立されていない点は気になるところだ。

「僕自身、任されたポジションはどこでもやれるようになりたいですけど、SBに関してはキャリアの中でやったことがないポジションだけに楽しみ」と言うように、中山は今、左SBとして懸命に新境地を開拓しつつある。そんな状況下で相手のプレッシャーがより厳しいボランチに入ってスムーズにプレーできるかどうかはやはり不透明。多少なりともリスクはありそうだ。
 
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