【連載】識者同士のブンデス放談「ペップのバイエルンにどんな進化を期待する?」

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2015年05月28日

3位躍進のグラッドバッハの特長とは――。

レバークーゼンを3-0で破るなど3位に躍進したボルシアMGは、相手や状況に合わせて巧みに戦い方を変えられる柔軟性が際立っていた。 (C) Getty Images

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遠藤:そうした戦術的な柔軟性は、グラッドバッハも持ち合わせていました。
 
浜野:その通りです。レバークーゼンがグラッドバッハのホームに乗り込んだ32節の一戦を振り返りましょう
 
 いわゆる飛ばし気味で試合に入ったレバークーゼンが開始20分までは相手を自陣に押し込み、試合の主導権を完全に掴んでいました。
 
遠藤:しかし、その試合でレバークーゼンは0-3の完敗を喫します。
 
浜野:それはグラッドバッハがさまざまな状況や相手に応じて、自分たちの戦い方を器用に変えられる柔軟性を備えていたからです。20分過ぎから膠着状態に持ち込み、劣勢を跳ね返しました。
 
遠藤:両チームの戦術上不可欠だったキーマンを挙げると?
 
浜野:レバークーゼンは(プレスの急先鋒となる)前線の4人。サイドを上手く変えられた際は、2ボランチの動きとセンターバックの予測能力が問われました。
 
 グラッドバッハは2ボランチです。そのジャカとクラマーは、レバークーゼンに欠ける強力な存在でした。
 
遠藤:ともに評価を高めている有望株ですね。
 
浜野:4バックの前にポジションを取ることが多いジャカは、ボールを左右に振り分けるプレーに長けています。1対1の守備で落ち着いた対応ができるようになれば、特別なレフティになるでしょう。
 
 そのジャカより高めの位置取りが多かったクラマーは、攻守の両局面に幅広く顔を出します。素晴らしいのは味方が前を向いた際、みずからが飛び出すスペースを見つける認知力です。
 
遠藤:そのクラマーのレンタル元がレバークーゼンというのは何とも皮肉というか。
 
浜野:グラッドバッハは他にも選手が引き抜かれることは想定しているでしょう。ただ、来シーズンはクラブにとって久しぶりのCLが控えています。補強も含め、非常に楽しみです。
 
遠藤:2000万~3000万ユーロ(約28億~42億円)の補強資金を用意しているようですね。
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