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五輪選考最後の1~3人に影響を与えるジャマイカ戦残り30分の試み。18人枠に滑り込む可能性が出てきたのは?

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2021年06月14日

3バックへの変更で全体的にバランスが改善したのは大きい

相馬(左)、橋岡(右)の投入から3-4-2-1へ変更。全体のバランスが改善した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 2人のCBの前にダブルボランチではなく、3CBの前にダブルボランチなら、初期配置で縦に重ならず、各自がレーンをバランス良くカバーできる。左右CBの瀬古歩夢や酒井宏樹がハーフスペースから運べば、サイドでウイングバックと共に数的優位を作れるし、そこで相手のウイングをサイドへ釣り出せば、中へのコースが空く。

 また、田中もこの3バック変更により、2列目が1人減ってスペースが広がったためか、ライン間に潜るプレーが増えた。リスクマネージメントを含め、3バック変更で全体的にバランスが改善したのは大きい。

 完成度が低いのは、今更どうしようもない。A代表とは比較できない。ピッチ内の連係で解決できないのなら、最終的にはシステムで解決する。この修正は指揮官が手応えを得たのではないか。

 そして、このトライは、ビルドアップ能力に長けたCB瀬古の価値を確認する機会にもなり、左サイドで良い起点になった。一時は選外とされた瀬古だが、一気に18人の枠に滑り込む可能性が出てきたのではないか。また、この3バックを使うのなら、4バックのCB起用では戦術的に厳しかった橋岡も、3枚の左右CBやウイングバックなど、起用ポジションが増える。つまり、俄然、ベンチに置きたい選手になってくる。このジャマイカ戦の3バックは、五輪18人の選考において、最後の1~3人に影響を与える因子になるかもしれない。発表が楽しみだ。
 
 今回、U-24ガーナ、ジャマイカには勝った。ただ、勝ちはしたものの、個に頼る部分も多く、今のチームの完成度では、本大会でどこまで勝ち進めるのか不安は大きい。もっとも、五輪チームの完成度が低いのは、どの国も似たようなものだ。日本は開催国としてよく準備したほう。足りないものが多いのは、全チームに共通する。

 だからこそ、その完成度を大会中に、勝ちながら高められるチームが、五輪の金メダルにたどり着く。日本はそうなれるか。この強化試合の一つひとつで、成長癖を付けたい。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

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