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なぜパンデミックが続くブラジルでコパ・アメリカを開催するのか? メッシやカバーニも糾弾した「馬鹿げた決定」の舞台裏【現地発】

カテゴリ:国際大会

リカルド・セティオン

2021年06月02日

ブラジルの官房長官は「正式にはまだ何も決まっていない」

 それにしてもおかしな話である。

 コロナを理由に大会を返上したコロンビアは、感染者数が世界で12位。340万人が罹患しており、人口100万人あたりの死者数は1728人。アルゼンチンは感染者数が世界9位、100万人当たりの死者数は1714人、これまでに7万8000人が亡くなっている。

 ところが、新たに開催地になったブラジルは感染者数が世界第3位の1654万7000人、100万人当たりの死者数2164万人、31日の新規感染者数は3万2000人で、インドに次ぐ世界第2位、現在もパンデミック中だ。しかも、アマゾンでは強力な変異株も蔓延している。コロナを理由に返上された大会を、それ以上に流行している国でやるのはあまりにも馬鹿げている。

 ブラジルには27の州があるが、うち4つの州(ペルナンブーコ、リオ・グランデ・ド・ノルテ、ミナス・ジェライス、リオ・グランデ・ド・スル)の知事はすぐさま自分たちの州では試合は行わないと表明。一方サンパウロ、バイア、クイアバ、アマゾナスの4州は試合を歓迎すると発言した(しかしアマゾナスは変異株を理由にサッカー協会が断った)。

 おまけにCONMEBOLは観客を入れての試合を予定している。ゲスト国として招待していたオーストラリアは5か月前、カタールは3か月前にすでに参加を断ってきている。これで観客も入れなければ、大会は3000万ドル(約33億円)の赤字になると言われているからだ。リベルタドーレス杯も国内のリーグもやっているのだから、問題はないだろうというのが彼らの理屈だ。決勝はリオのマラカナンで観客を入れたいと主張している。
 
 CONMEBOLはもう正式決定としていると発表しているが、ブラジルの大統領府官房長官は、「正式にはまだ何も決まっていない」と述べている。そして、もし開催する場合には、(1)無観客、(2)1チームの選手、スタッフは65人以内、(3)全員がワクチン接種、この3点を条件にしたいとしている。

 当然ながら、ブラジル開催には様々な反発が起こっている。

 アルゼンチン・サッカー協会は、大会開催は不安であるとし、他国のサッカー協会の意見を聞いているという。そこで各国代表がボイコットしないようCONMEBOLは大会賞金を釣り上げた。2019年大会では参加費280万ドル(約3億円)を400万ドル(約4億4000万円)に、優勝賞金を700万ドル(約7億7000万円)から1000万ドル(11億円)にしたのである。
 
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