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これまでの森保Jとの違いは高強度の即時奪回力。ラインを下げなかった2CBの目立たない好プレーも

カテゴリ:連載・コラム

河治良幸

2021年05月30日

ぶっつけ本番だった4-3-3の評価は?

4-3-3で鎌田(左)と南野(右)を2列目で生かすロジックは悪くない。今後も貴重なオプションになりそうだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真)

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 もう1つとしてはボランチの一枚が、二列目の動きで生じたスペースに顔を出すことで、攻撃に厚みをもたらしていたことだ。守田が「途中から間が空いてきたりして、ビルドアップのところでボランチを2人使う必要がなかった」と振り返るように、ポゼッション時はインサイドハーフのような高い位置まで守田が上がりながらパスの選択肢になることで、バイタルエリアにプレースペースをもたらしていた。

 そうした一方で右サイドの伊東はアウトサイドから縦を狙うシーンが多かったが、展開のパスを受けるだけでなく、斜めに裏抜けして吉田からの縦パスを受けるなど、単にアウトレーンで仕事をするだけではない引き出しを見せた。

 2点目は鎌田のスルーパスがカットされたところを伊東が拾い、そのままカットインしたところから南野につなぎ、インサイドよりを走り込んだ長友のゴールラインギリギリからのクロスに大迫が合わせる形だった。決めた大迫も「しっかり中で駆け引きできて、待ってたので、そこからうまく入っていけた」と振り返り、5得点の中で最も好きなゴールと語る。ニアサイドには守田が走り込んでおり、スペクタクルなゴールだった。

 多彩な形から6ゴールが生まれた後、森保監督は守田を下げて原口元気を入れて、4-3-3に変更した。相手の攻撃を考えるとワンボランチでも十分にカバーできるなかで、南野と鎌田をはっきりと中央の2列目で生かすロジックは悪くなかったが、何しろ練習でやっていない形ということで、選手間で確認をしている間にミスが目立ち、遠藤も出場停止につながるイエローカードをもらう結果になった。
 
 これ自体は二次予選の次の試合で消化されるため、遠藤がU-24代表に回ることから影響は無いが、さすがに唐突すぎた。それでも鎌田が南野と重ならないように少し引いてボールを捌くなど、限られた時間の中でも柔軟なところを見せ、酒井宏樹に代わって右SBに入った室屋成の推進力を発揮して追加点につなげられたことは1つ収穫だ。

 ベースは4-2-3-1でも選手間での立ち位置などで実質的に可変性を出すなかで、3バックや今回のような4-3-3をオプションに組み込みやすくなっていることも確かだ。オーバーエイジ3人とU-24の選手たちは東京五輪に向けたU-24の活動に移り、代わりに国内組が加わって4試合を戦うが、そうしたメンバーでどこまで高いスタンダードを出せるか、それプラス、可変性のある4-2-3-1をベースに4-3-3や昨年の欧州遠征で使われた3バックと言ったオプションが使われるかどうか、その中での競争にも注目していきたい。

取材・文●河治良幸

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