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識者が判定! 久保建英と三笘薫、いま凄いのはどっち?<2>勝敗は明らかだが、困難の中にこそ機会はある

カテゴリ:連載・コラム

吉田治良

2021年05月09日

自由に羽ばたく三笘。焦燥の中にいる久保

 ならば、三笘はどうか。

 昨年12月の横浜F・マリノス戦。2-1とリードしたアディショナルタイムに、三笘はカウンターからおよそ90メートルを独走し、小林悠のダメ押しゴールをお膳立てしている。同点ゴール狙いで相手が前掛かった状況と、みずからのスピードを秤にかけて自陣からのドリブルを選択し、ものの見事に裏返してみせた。

 現在、久保と三笘の置かれた環境には、天と地ほどの差がある。川崎の成熟した攻撃サッカーの中で自由に羽ばたく三笘に対して、指揮官の信頼を得られず、とりわけヘタフェ移籍後は、アーティストではなく戦士であることを求められるサッカーに飲み込まれ、焦燥の中にいる久保。似たようなシチュエーションでの両者の対応の違いが、環境がメンタルに与える影響の大きさを物語る。

 ただ、だからこそ、2人の俊英を正確に比較検証するには、同じ土俵に立ってもらわなくてはならない。

 今年3月のU-24アルゼンチン代表戦で、三笘は思わぬ苦戦を強いられた。“川崎の三笘”を知らないアルゼンチンの若武者たちは、彼の仕掛けを悠長に待ち構えてはくれなかった。腰が引けることなく間合いを詰め、前から力押しで奪いにきた。こうした経験を日常的に積み重ねるためにも、やはり一日も早くヨーロッパへ旅立つべきなのだ。
 
 一方で、ヘタフェ移籍という決断が裏目に出てしまった久保だが、それでも、困難の中にこそ機会はあるはずだ。環境は与えられるものではなく、みずから作り出すものであることを忘れてはならない。まだ19歳。その強気な姿勢さえ失わなければ、久保が現在の評価を覆すことは十分に可能だ。

 フィーゴはこうも言っている。

「サッカーは人生と同じさ。避けては通れない敗北や試練から、いかに立ち上がるかが問われるんだ」

文●吉田治良(スポーツライター)

【動画】久保建英がドリブルで相手マークを剥がしてチャンスメイク
 
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