セルタ戦の揉め事については…
――バルサに対して、それまで抱いていた好意的な印象が失望に変わることはありませんでしたか?
「中に入ってみないと分からないことはあるからね。組織としてうまく機能していない場面に遭遇すると、失望することはあった。バルサは様々な状況が重なって、いま変革への準備が進められている。わたしだけではない。ピケや(リオネル)メッシも同じことを指摘している。レオは退団を志願したほどだしね。もちろん退団した時は悲しい気持ちもあったよ。当初は他部門に異動させられる話もあった。
でもわたしは他のクラブで再出発を図ることを望んでいた。だからフリーになるためには、サラリーの多くを諦めるしかなかった。先日、一部の支払いがあったばかりだ。キケにはまだ支払いが行われていない。そうしたことが重なれば、失望もする。いずれにせよ、バルサで働くことができたということと引き換えにするつもりはない。コロナによる中断前にはスタジアムでわたしの名前がコールされたほどだしね」
――それはバイエルンに2-8の大敗を喫したことも含めてですか? セルタ戦(2-2)の後はロッカールームで揉め事が起きました。
「それらのことも含めてだ。そうした経験を通して様々なことを学ぶことができた。ビセンテ・デル・ボスケ(レアル・マドリー、スペイン代表などで指揮した名将)が人生で起こることはどんなことにも意味があると話していたけど、まったくその通りだと思う。わたしの場合も、バルサでの経験を通して指導者として成長できた。2-8の敗戦も含めてね。バルサはチームとしての方向性が固まらず、大きなチャレンジをする準備ができていなかった。ビーゴ(セルタのホームタウン)で選手との間で起こったことは、試合直後でお互い興奮していたことも原因だった」
「中に入ってみないと分からないことはあるからね。組織としてうまく機能していない場面に遭遇すると、失望することはあった。バルサは様々な状況が重なって、いま変革への準備が進められている。わたしだけではない。ピケや(リオネル)メッシも同じことを指摘している。レオは退団を志願したほどだしね。もちろん退団した時は悲しい気持ちもあったよ。当初は他部門に異動させられる話もあった。
でもわたしは他のクラブで再出発を図ることを望んでいた。だからフリーになるためには、サラリーの多くを諦めるしかなかった。先日、一部の支払いがあったばかりだ。キケにはまだ支払いが行われていない。そうしたことが重なれば、失望もする。いずれにせよ、バルサで働くことができたということと引き換えにするつもりはない。コロナによる中断前にはスタジアムでわたしの名前がコールされたほどだしね」
――それはバイエルンに2-8の大敗を喫したことも含めてですか? セルタ戦(2-2)の後はロッカールームで揉め事が起きました。
「それらのことも含めてだ。そうした経験を通して様々なことを学ぶことができた。ビセンテ・デル・ボスケ(レアル・マドリー、スペイン代表などで指揮した名将)が人生で起こることはどんなことにも意味があると話していたけど、まったくその通りだと思う。わたしの場合も、バルサでの経験を通して指導者として成長できた。2-8の敗戦も含めてね。バルサはチームとしての方向性が固まらず、大きなチャレンジをする準備ができていなかった。ビーゴ(セルタのホームタウン)で選手との間で起こったことは、試合直後でお互い興奮していたことも原因だった」
――憧れの対象だったメッシは、実際に間近で接してみてどんな選手でしたか?
「わたしが感じたのはレオ・メッシとして日々生活していくことの大変さだ。史上最高の選手というレッテルが常に付きまとい、誰もが知っているから気軽に街を歩くこともできない。結果的に交友関係は友人や親類など一部の人間に限られる。他人と自由に意見を言い合うこともできないしね。そうした毎日が続くと、知らず知らずのうちに精神的な疲労が蓄積する。バルサを出て行きたいと思ったのもストレスが原因だろう。
その意味ではわれわれは、メッシの心に響く鍵盤を叩く術を見出せず、良さを引き出せなかった。望ましいレベルに波長を合わせることができなかった。メッシ自身も、メンタル面で100パーセントの状態ではなかったしね。本来のサッカーをピッチで表現させるには、われわれがもっと心をクリアな状態に持っていく必要があった。最初の頃はサッカー談議に花を咲かせたこともあったんだ。メッシは真の勝者だ。彼のその良さを引き出すには、サッカーの話をするのが一番だ。それも二言三言でいい。能力は折り紙付きだからね」
「わたしが感じたのはレオ・メッシとして日々生活していくことの大変さだ。史上最高の選手というレッテルが常に付きまとい、誰もが知っているから気軽に街を歩くこともできない。結果的に交友関係は友人や親類など一部の人間に限られる。他人と自由に意見を言い合うこともできないしね。そうした毎日が続くと、知らず知らずのうちに精神的な疲労が蓄積する。バルサを出て行きたいと思ったのもストレスが原因だろう。
その意味ではわれわれは、メッシの心に響く鍵盤を叩く術を見出せず、良さを引き出せなかった。望ましいレベルに波長を合わせることができなかった。メッシ自身も、メンタル面で100パーセントの状態ではなかったしね。本来のサッカーをピッチで表現させるには、われわれがもっと心をクリアな状態に持っていく必要があった。最初の頃はサッカー談議に花を咲かせたこともあったんだ。メッシは真の勝者だ。彼のその良さを引き出すには、サッカーの話をするのが一番だ。それも二言三言でいい。能力は折り紙付きだからね」