昇格組のビーレフェルトは奮闘しているが…
【15位ビーレフェルト 勝点30】
1部昇格チームとして奮闘している。特にフランク・クラマー監督就任後は、攻守のバランスが非常に良くなった。精力的にボール奪取を狙い、攻撃でも堂安律、奥川雅也が躍動し、シュートシーンの数と質が格段にレベルアップした。
注目はヘルタ・ベルリンからレンタル移籍中のアルネ・マイアーだろう。フロリアン・ノイハウス前監督のもとではなかなか出場機会を得ることができなかったが、クラマー監督はスタメンとして全試合に起用。攻守をつなぐ存在として貴重な役割を果たしている。前線にいい形でボールが入ることが多くなったおかげで、堂安や奥川も今まで以上にゴール前へと入っていけるようになった。
第25節レバークーゼン戦で日本人選手ふたりがそれぞれゴールを挙げてチームを勝利に導いた。あの勝利がなければ今のビーレフェルトはなかったとはいえ、状況はまだまだ厳しい。残り試合はヘルタ、ホッフェンハイム、シュツットガルト。やはり次のヘルタ戦が事実上のターニングポイントとなるだろう。引き分け以上に持ち込めば、悲願の残留が現実味を帯びてくる。
1部昇格チームとして奮闘している。特にフランク・クラマー監督就任後は、攻守のバランスが非常に良くなった。精力的にボール奪取を狙い、攻撃でも堂安律、奥川雅也が躍動し、シュートシーンの数と質が格段にレベルアップした。
注目はヘルタ・ベルリンからレンタル移籍中のアルネ・マイアーだろう。フロリアン・ノイハウス前監督のもとではなかなか出場機会を得ることができなかったが、クラマー監督はスタメンとして全試合に起用。攻守をつなぐ存在として貴重な役割を果たしている。前線にいい形でボールが入ることが多くなったおかげで、堂安や奥川も今まで以上にゴール前へと入っていけるようになった。
第25節レバークーゼン戦で日本人選手ふたりがそれぞれゴールを挙げてチームを勝利に導いた。あの勝利がなければ今のビーレフェルトはなかったとはいえ、状況はまだまだ厳しい。残り試合はヘルタ、ホッフェンハイム、シュツットガルト。やはり次のヘルタ戦が事実上のターニングポイントとなるだろう。引き分け以上に持ち込めば、悲願の残留が現実味を帯びてくる。
【16位ケルン 勝点29】
最後の希望となった残留請負人フリートヘルム・フンケル監督の神通力がどこまで発揮されるか。
第28節マインツとの残留直接対決を2-3で落とし、クラブはマルクス・ギスドル監督を解任。新監督フンケルとともに挑んだ最初の試合となったレバークーゼン戦も0-3で敗れ、1試合少ない16位ヘルタとの勝点が3ポイント差となった際には、これでケルンは“終わった”と思われた。
だが、第31節でRBライプツィヒに2-1で勝利すると、翌節もアウクスブルクに勝利。残りの対戦相手はヘルタ、フライブルク、シャルケと、ライバルクラブと比べると与しやすい相手が残っているのはポジティブな要素だろう。また、ケガで調子を崩していた元ドイツ代表のヨナス・ヘクターがここにきて非常に好調なのもプラス材料だ。これまで何度もぎりぎりの状態でクラブを残留へと導いてきたフンケルのもと、今回も粘り強く残留を果たせるか?
【17位ヘルタ・ベルリン 勝点26】
新型コロナウイルスの感染がチーム内で広がった影響で、他のクラブよりも3試合消化が少ない。戦力的には残留争いに絡むようなクラブではないが、チームとしての戦い方を見出すことができないまま、順位を下げ続けてきた。
パル・ダルダイ監督就任後はまとまりを感じさせるプレーも見られるが、淡白なプレーが散見されている。軽率なミスで得点機を逸し、失点を重ねたままでは残留は厳しい。加えて、新型コロナウイルスの感染者を出した影響で、5月1日から2週間で5試合というハードスケジュールが待っている。マインツ、ビーレフェルト、ケルンと残留を争うライバルとの直接対決が残っているのは、むしろポジティブか。
状況としては、勝てば勝つほど残留チャンスを高めることができるというわかりやすい図式だ。うまくいけば連勝も可能。元ドイツ代表でブラジルワールドカップ優勝メンバーであるサミ・ケディラを中心に、最後まで粘り続けたい。
【筆者の最終順位予想】
12位 マインツ
13位 アウクスブルク
14位 ビーレフェルト
15位 ケルン
16位 ヘルタ・ベルリン
17位 ブレーメン
18位 シャルケ
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかの きちのすけ)
ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中
最後の希望となった残留請負人フリートヘルム・フンケル監督の神通力がどこまで発揮されるか。
第28節マインツとの残留直接対決を2-3で落とし、クラブはマルクス・ギスドル監督を解任。新監督フンケルとともに挑んだ最初の試合となったレバークーゼン戦も0-3で敗れ、1試合少ない16位ヘルタとの勝点が3ポイント差となった際には、これでケルンは“終わった”と思われた。
だが、第31節でRBライプツィヒに2-1で勝利すると、翌節もアウクスブルクに勝利。残りの対戦相手はヘルタ、フライブルク、シャルケと、ライバルクラブと比べると与しやすい相手が残っているのはポジティブな要素だろう。また、ケガで調子を崩していた元ドイツ代表のヨナス・ヘクターがここにきて非常に好調なのもプラス材料だ。これまで何度もぎりぎりの状態でクラブを残留へと導いてきたフンケルのもと、今回も粘り強く残留を果たせるか?
【17位ヘルタ・ベルリン 勝点26】
新型コロナウイルスの感染がチーム内で広がった影響で、他のクラブよりも3試合消化が少ない。戦力的には残留争いに絡むようなクラブではないが、チームとしての戦い方を見出すことができないまま、順位を下げ続けてきた。
パル・ダルダイ監督就任後はまとまりを感じさせるプレーも見られるが、淡白なプレーが散見されている。軽率なミスで得点機を逸し、失点を重ねたままでは残留は厳しい。加えて、新型コロナウイルスの感染者を出した影響で、5月1日から2週間で5試合というハードスケジュールが待っている。マインツ、ビーレフェルト、ケルンと残留を争うライバルとの直接対決が残っているのは、むしろポジティブか。
状況としては、勝てば勝つほど残留チャンスを高めることができるというわかりやすい図式だ。うまくいけば連勝も可能。元ドイツ代表でブラジルワールドカップ優勝メンバーであるサミ・ケディラを中心に、最後まで粘り続けたい。
【筆者の最終順位予想】
12位 マインツ
13位 アウクスブルク
14位 ビーレフェルト
15位 ケルン
16位 ヘルタ・ベルリン
17位 ブレーメン
18位 シャルケ
筆者プロフィール/中野吉之伴(なかの きちのすけ)
ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを保持する現役育成指導者。執筆では現場での経験を生かした論理的分析が得意で、特に育成・グラスルーツサッカーのスペシャリスト。著書に「サッカー年代別トレーニングの教科書」「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」。WEBマガジン「中野吉之伴 子どもと育つ」(https://www.targma.jp/kichi-maga/)を運営中