このままでは終わらない、何も諦めていない――和田昌士は相模原の地で“復活”を期す

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年05月01日

「遠回りのような感じはしますけど、必要なことだった」

横浜時代の和田(29番)と遠藤(11番)。10代の時からともにプレーしてきた、かつてのチームメイトに「負けたくない」と闘志を燃やす。写真:田中研治

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「俺は一回落ちて、J3まで行きました」

 かつてエリートと目された選手が、プロになったがなかなか花開かず、そのままトーンダウンするケースは少なくない。和田もそうした厳しいプロの世界を目の当たりにしてきたが、「そこからまた上がっていくっていう、これまであんまりない例を作りたい」と意気軒高だ。

「そうやって復活したら、面白いし、かっこいいんじゃないかなって。なんだろう……すごくワクワクしている気持ちのほうが大きいし、上のレベルでできる自信はあります。またここから自分のサッカー人生がどうなっていくか、自分自身が楽しみです」

 和田の言葉を借りれば、“一回落ちた”経験も無駄にはしていない。

「J1、J2、J3と、全部のカテゴリーのチームでプレーして、それぞれの大変さも知ることができました。J1は大変、J3は楽ってことではないし、J3はJ3で過酷なリーグで、走って戦うとか、球際の部分でもそう。J3でプレーしたからこそ、そういうものが自分も身に付けられた。その意味では、遠回りのような感じはしますけど、自分にとっては必要なことだったと思います」

 元々は高いテクニックを持つ選手だ。そこに力強さが加わった。上手くて、タフに戦える。今の相模原にとっては欠かせない存在でもある。

 昇格組の相模原は、守備をストロングにするチームだ。まずは守りを固めて、迎撃態勢を整えながら、チャンスと見るや前に出ていく。カウンターを繰り出す際、和田の相手を剥がす力、ボールを持ち運ぶ推進力は、攻撃面で重要なパーツになる。
 
 10節を終えた時点で、全試合に出場。ここまでの自身のパフォーマンスについては、こう振り返る。

「満足はしていないですけど、良い状態は保てています。ドリブルで運ぶとか、相手をかわしていくことに対しては、自分の良さを出せる回数は増えてきている感じで、手応えはあります。あとは、まだゴールがないんで、ゴールとかアシストとか、数字に変換できていければ」

 相模原ではシャドーのポジションを主戦場に、精力的に守備のタスクをこなしながら、攻撃では起点となる役割を担う。「ベースの守備の部分はしっかりやりつつ、一発のカウンターとかで自分の推進力とか、ドリブルで運んで剥がすとかは大事になってくる。そこは自分でも自覚しています」と言葉に力をこめる。
 
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