「相手を怖がらせる攻撃を」大阪ダービーで注目すべきガンバ宇佐美貴史の“剥がす力”

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年04月29日

「こういう性格やからって認めてしまった部分もある」

19年6月のJ復帰以降、大阪ダービーを3度戦い、1分2敗。今度こそライバルから白星をもぎ取りたい(写真は昨年7月のゲーム)。写真:田中研治

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 4月14日に前倒しで開催されたJ1リーグ第18節、サガン鳥栖対ガンバ大阪の一戦は、1-0でG大阪が競り勝った。勝利の立役者は、福田のアシストから決勝点をマークした宇佐美だ。

 この鳥栖戦を迎えるまで、G大阪は4試合を消化して2分2敗、0得点・2失点という成績だった。鳥栖戦で宇佐美はチームの今季“初得点”を挙げ、“初勝利”に導く。殊勲のアタッカーは「今日ひとつ、少しだけ報われたと思います」と安堵した。

 チームとしても、個人としても、思うような結果を残すことができずにいた。「俺がやらな、俺がやらな」と強い責任感と向き合いながら、「他のことも考えられないぐらい」悩む日々が続いていた。

 もっとも、宇佐美にとってそれはある意味、ノーマルなことでもある。基本的には、日常生活でも常にサッカーのことを考えている。ただし、良い結果が出てくれば思考もポジティブになっていくが、悪い結果が続けばストレスの度合いは強くなっていく。

「だから、サッカーをしていない時間は辛いですね。サッカーをしている時は忘れられるけど、サッカーをしていないと、どうやって現状を打開すればいいかを考えるから、やっぱりしんどくはなってきます」

 それでも、宇佐美は考えることをやめない。そうした作業は今に始まったことではないし、「想いをずっと強く持ち続けていないと、運とかも引き寄せられない気もする」からだ。

「結果が出ても、出なくても、考え続けて、苦しくなろうが、そういう自分は認めてあげよう、と。考え過ぎることに悩んでいるわけではないです。こんな自分、嫌やってなっているわけでもない。もうしゃあない、こういう性格やからって認めてしまった部分もある」
 
 悔しい気持ちも、イライラも、そういった感情もすべて受け止める。それを「充電していくというか、貯蓄していっているようなイメージ」で、パワーに変換していく。

 自己嫌悪に陥る時もある。家族との会話や笑顔が少なくなったりする時もあるが、「サッカーで悩めていること自体、幸せなこと」だと考える。「能天気に与えられたものだけをやっているプレーヤーにはなりたくない」。だから、いくらしんどくても、考えることは放棄しない。「そういう性格が自分を苦しめようと、それでい続けようと思っています」。
 
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